教育資金一括贈与(直系尊属からの教育資金一括贈与に対する非課税特例)とは

2017年9月5日 カテゴリー : 税金と不動産

子供が来年から中学生になるにあたり、私の親から教育費の援助の申し出がありました。教育資金だと贈与税がかからないと言いますが、どのような制度ですか。

30代 男性

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専門家の回答

税理士 成田 佳大 先生の回答

税理士法人グローバルマネジメント

回答

直系尊属である祖父母や父母が、孫や子に対して、平成31年3月31日までに一括して教育のための資金を贈与した場合、贈与税が非課税となる特例です。

この特例を利用すれば、1,500万円まで非課税で贈与することができます。
うち、500万円は、学校の授業料ではなく、学習塾や水泳教室などの学校以外の教育にも利用が可能となっています。

解説

教育資金贈与の特例を受けるためには、以下の要件が必要となります。

子や孫などに対する教育資金であれば、1,500万円までが非課税
教育資金であれば、一人当たり最大1,500万円の非課税贈与が可能となります。2人の場合、最大で3,000万円の資金を一括して非課税で贈与することができます。 なお、この特例とは別に、通常の贈与も行うことができるため、毎年110万円の非課税贈与の併用も可能です。

直系尊属からの贈与で、対象は子や孫などに限定
贈与者と受贈者は以下の通り、限定されています。
① 贈与者(贈与をする者)
受贈者の直系尊属であり、曾祖父、祖父母、両親といった直系の血縁関係にある者
叔父・叔母は直系ではないため特例の適用はありません。
② 受贈者(贈与を受ける者)
30歳未満の個人
子・孫の他、ひ孫も可能です。

教育資金の範囲
この特例は贈与した資金の使途が教育に限定されています。
学校関係の他、次の②のように学校以外の習い事関係にも適用されますが、この場合は500万円までしか使用することができないので注意が必要です。
① 学校等に直接支払われる入学金、授業料、入園料、保育料、施設設備費、学用品の購入費、修学旅行費、学校給食費、寮費など一定のもの
② 学校等以外の者に、教育に関する役務の提供として直接支払われる金銭その他の教育のために直接支払われるもの(塾や習い事の費用など)

なお、学校への寄付金、下宿代、振込手数料などは該当しません。

教育資金管理契約
贈与した資金について金融機関等との間で「教育資金管理契約」を締結する必要があり、資金を贈与する他に手間がかかります。
具体的には、以下のいずれかの場合が該当します。
① 信託銀行等と「教育資金管理契約」を締結し、資金が子・孫のために使われるよう管理される状態にする場合
② 子・孫が直系尊属から書面による贈与により受け取った資金について、銀行等と「教育資金管理契約」を締結し、預け入れる場合
③ 子・孫が直系尊属から書面による贈与により受け取った資金について、証券会社と「教育資金管理契約」を締結し、証券会社の営業所等において有価証券を購入する場合

領収書の報告
贈与された金銭等の使途が教育資金に限られているため、受贈者は、次に掲げる日までに、教育資金の支払に充てた金銭に係る領収書等を取扱金融機関の営業所等に提出する必要があります。
① 教育資金の支払に充てた金銭に相当する額を教育資金管理契約に係る口座から払出す方法を選択した場合…領収書等に記載された年月日から一年を経過する日
② 上記以外の方法を選択した場合…領収書等に記載された支払年月日の属する年の翌年3月15日
(金融機関によっては立替払いが不要なところもあります。)

また、取扱金融機関の営業所等は、受贈者から提出された領収書等により払い出した金銭が教育資金の支払に充てられたことを確認しなければならないこととなっています。
このように、受贈者(の親権者)が贈与された金銭等を教育資金として費消したか、金融機関がチェックするので、贈与者は安心して贈与することができます。(教育資金以外の用途で払い出しできるケースがありますが、贈与税が発生する場合があり、注意が必要です。)

回答日:2017年9月5日

補足

メリットはこちら
教育資金一括贈与のメリット
デメリットはこちら
教育資金一括贈与のデメリット

税理士
成田 佳大
税理士法人グローバルマネジメント