相続した土地を売っても税金がかからない場合(相続税額の取得費加算の特例とは) 

2017年7月24日
カテゴリー : 税金と不動産

先日母親が死亡し、実家の土地建物、土地という、合計2つの不動産を相続しました。
しかし、私は結婚して県外に自分の自宅があり、実家の土地建物をこのまま保有していても管理に困るので、実家の土地建物を売却することを検討しています。

相続した不動産を売却した場合、税金がかからないと聞きましたが、本当ですか。

50代 女性

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専門家の回答

税理士 東 健司 先生の回答

ALMA会計事務所

回答

一定の要件を満たす場合、譲渡税が軽減され、納付すべき税金が低くなる可能性があります。
【要件】
①相続した財産を取得した個人であること
②相続税の課税対象である財産を譲渡(売却)する場合
③相続税の申告期限(相続発生後10ヶ月)から3年以内の譲渡であること

相続がおこると相続税がかかり、相続開始時から10か月以内に申告・納付する必要があります。
相談者のように、管理に困って売却する場合もありますが、相続税の支払いのために不動産を売却する場合もあります。

いずれの場合についても、原則として、売却により利益(譲渡益)が出た場合、この利益に対して税金が課税されます(譲渡所得税)。

ただし、相続人からすれば、すでに相続税を支払っています。
相続税に加えて、譲渡所得税まで支払うことは負担がかかるため、この負担を軽減するために設けられた制度となっています。

解説

原則として、譲渡税は以下のように計算します。

譲渡税=総収入金額-(取得費+取得費加算額+譲渡費用)×税率

例外として、相続税を支払った後の場合、取得費に加算して良い金額が認められています。
取得費が増えるということは、総収入金額(売却金額)から控除できる額が増えるため、譲渡税が低くなることを意味します。
これが「相続税額の取得費加算の特例」です。
なお、取得費に加算する相続税額の計算方法は、土地建物で異なります。

①土地
この特例では、相続した土地を売却する場合、支払った相続税を土地の取得費に加算して、譲渡税が計算されます。つまり、支払った相続税が経費になるわけです。

相続税額×(譲渡した土地等に係る相続税評価額(※)/相続税額に係る課税価格)

※平成26年12月31日以前に開始した相続については、相続により取得したすべての土地等に係る相続税評価額の合計額

②土地以外の建物

相続税額×(譲渡した資産に係る相続税評価額/相続税額に係る課税価格)

【計算例】
実家の自宅6,000万円(土地5,000万円、建物1,000万円)、更地4,000万円、合計1億円の不動産を相続し、納税額が2,000万円と仮定します。
自宅は購入時期が古く、取得費が不明であるため、金額の5%とする(300万円=6,000万円×5%)。

①取得費の加算
400万円=2,000万円×(2,000万円/1億円)

②譲渡所得金額
1,300万円=2,000万円-(300万円+400万円)

通常であれば、1700万円に対して譲渡所得が課税されることになります(2,000万円-300万円)。
相続税額の取得費加算の特例を使えば、1,300万円に課税されることになり、納付税額が軽減されます。

補足

①申告期限
特例を適用する為の売却期限は相続税の申告期限(相続発生後10ヶ月)から3年です。

②売却先
この特例は、売却先についての規定はないため、第三者への売却のほか、同族間でいったん売却しておくことも可能です。

回答日:2017年7月24日

税理士
東 健司
ALMA会計事務所