古い建物の賃貸経営と定期借家契約への切り替え

2017年3月15日
カテゴリー : 不動産賃貸

古い木造アパートを賃貸経営しています。

近年、建物の耐震性などが問題になっており、建物が理由で入居者に万一のことがあれば、賃貸人としての責任も問われることとなると思います。
私としては、そのような責任も取りたくないですし、そろそろアパートの取壊しを考えています。

長期間の入居者もおり、すぐに退去を交渉するのは気が引けます。このため、まずは賃料減額をする代わりに定期借家契約に切り替え、その契約期間が終了したら退去して貰う交渉をしていきたいです。

いずれの賃借人との関係も良好であるため、話合いには応じてくれると思いますが、気を付けることはありますか。

50代 男性

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専門家の回答

弁護士 浜本 光浩 先生の回答

きっかわ法律事務所

回答

本件は、将来の立退きを実現するため、
①普通借家契約の合意解約
および
②定期借家契約の締結
を求める交渉となります。

まず、平成12年3月1日以前からの居住者については、現在の普通借家契約から定期借家契約への切り替えは法律上認められないので、交渉そのものに意味がありません。
これに対し、居住目的ではない借家人及び平成12年3月1日より後の居住者については、現在の普通借家契約から定期借家契約への切り替えは法律上認められていますので、交渉は可能です。ただし、賃料の減額だけを材料にした交渉では、借家人にとって交渉に応じるメリットが少なく、難しい交渉になると思われます。

解説

①入居時期について
平成12年3月1日以前から居住している借家人はいますか。
もしそのような借家人がいた場合、その借家人との間では、たとえ当事者間の合意があっても、普通借家契約から定期借家契約への切り替えは法律上認められていません。
このため、全体の進め方を再考する必要があります。

②交渉について
居住目的ではない借家人及び平成12年3月1日より後に居住している借家人との間では、当事者間で合意し、借地借家法38条に定める要件を満たした定期借家契約を締結すれば、普通借家契約を定期借家契約に切り替えることは法律上可能ですので、借家人と交渉することに意味はあります。しかし、借家人との関係がこれまで良好であったとしても、本件交渉は将来の立ち退きの確約を求めるものになるので、賃料の減額だけを材料にした交渉では難航することが予想されます。

補足

定期借家契約については、契約書と別に、書面で定期借家契約の内容(更新がないこと)を説明した書面の交付が義務付けられています(借家人が契約の意味を理解し、納得したうえで契約することが求められています)。
この説明にあたっては、大家さんだけでなく、仲介や管理でお付き合いのある不動産会社の宅地建物取引士の方などに同席をお願いし、詳しくお話をしていただいた方が、定期借家契約終了時のトラブルを防止できると思います。

弁護士
浜本 光浩
きっかわ法律事務所