抵当権とは①抵当権設定契約と特徴

掲載日 : 2015年12月27日

抵当権とは
個人がマイホームを購入する場合や企業が事業を営む場合、金融機関又は他人から資金を借りる際に不動産に設定する担保権のことです。

マイホーム購入時における資金などは融資が高額になるため、何の担保もなく融資をすることは通常考えられません。
債務者(借主)の返済が滞った場合、債権者(貸主)が競売などでその担保としている不動産などを売却し、債権(貸金)を確実に回収するために、担保の提供を求められることが一般的であると言えるでしょう。

※担保の種類には、抵当権、根抵当権、不動産質権、仮登記担保、譲渡担保などがありますが、このうち「抵当権」が良く利用される担保手段となっています。

抵当権設定契約
資金の融資にあたっては、「金銭消費貸借契約」を締結します。
この場合、マイホーム購入のような高額な融資を受けるにあたり、貸金の確実な回収のために通常は担保を設定するべく、同時に「抵当権設定契約」を締結することになります。
金銭消費貸借契約と抵当権設定契約は別々の契約ですが、実際には同時期に締結されることも多く、1つの書面で2つの契約をまとめて契約する場合もあります。

抵当権者とは、資金の貸主であり、通常は金融機関を指すことが多いでしょう。
抵当権設定者とは、担保不動産の所有者であり、返済が滞った場合、自分の不動産を競売にかけられることを了解しているとみなされます。
債務者とは、貸金の借主をいいます。
抵当権設定者と債務者は同一人物の場合が多いですが、異なる場合もあります(例:親の土地の上に子がマイホームを建てる場合で抵当権設定者が親と子になり、債務者が子のみの場合など)。

抵当権は使用継続が可能
不動産(土地や建物)に抵当権を設定したとしても、債務者が債務不履行となって抵当権が実行されるまで、債務者は不動産を使用し続けることができます。
このように、個人がマイホームの購入資金を調達する場合や企業が所有不動産を担保にして事業資金を調達する場合に適していることから、抵当権は幅広く活用されています。

その他、抵当権には以下のような性質があります。
1)附従性
抵当権は金銭債権の担保として設定されるため、貸金が返済されて金銭債権が消滅すると、抵当権も当然消滅します。
2)随伴性
債権者Aの金銭債権が、別の債権者Bに譲渡された場合、抵当権もこれに随伴してBに移転します。
3)不可分性
債務者Cが債務(借金)を半額返済しても、抵当権は半分にならず、全額返済するまで抵当権は存続します。
4)物上代位性
抵当権設定者Dが担保に入れた不動産をEに売却した場合、債権者Aは売買代金から優先して弁済を受けることができます。

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【コラム執筆者】
IS司法書士法人/IS行政書士事務所
司法書士, 行政書士 脇田 直之