相続時精算課税制度とは?③メリットとデメリット

掲載日 : 2015年12月14日

暦年課税は贈与者と受贈者の関係を問うといったように特別な要件はありませんが、相続時精算課税は一定の要件を満たす場合に認められた特例であり、以下のメリットやデメリットがあります。

相続時精算課税のメリット

2,500万円まで無税 2500万円まで贈与税がかかりません(控除額2500万円)。
これを超えると一律20%の課税あり。
一度に多額の贈与が可能 相続時に相続税が発生することが想定されない場合、メリットがある可能性が高い。
収益物件
相続税対策になる可能性
収益物件の場合、贈与後の収益は受贈者のものとなり、贈与者の財産の増加を回避することにより相続税対策、所得分散になる。
値上がりが見込まれる財産の贈与に有利 相続時点に贈与した財産が加算される。
この場合、「贈与時点」の時価で計算されるため、値上がり分の相続税の回避が可能。
相続争いの回避 相続させたい財産を生前に贈与することにより、財産を争奪する恐れがない。

相続税精算課税のデメリット

条件がある 一定の直系親族間の贈与に限られ、かつ年齢制限がある。
申告が必要 金額の大小にかかわらず贈与税の申告が必要。
小規模宅地等の特例を受けることができない この制度を選択する場合、相続時において小規模宅地等の特例を受けることができない。
物納が不可 贈与財産は相続時に物納を選択することができない。
途中で変更が不可 この制度を一度選択すれば、その贈与者からの贈与は暦年課税に戻すことができない。
コストが高い(不動産) 贈与による場合、登録免許税は固定資産評価額の2.0%(相続0.4%)。
その他、不動産取得税がかかる。
値下がりが見込まれる財産の贈与に不利 相続時点に贈与した財産が加算される。
この場合、「贈与時点」の時価で計算されるため、値下がった分について相続税が高いと感じる。

【関連コラム】
相続時精算課税制度とは?①贈与税の特例
相続時精算課税制度とは?②注意点と暦年課税の比較

【コラム執筆者】
税理士法人グローバルマネジメント
税理士 成田 佳大