個人事業の減価償却とは②少額減価償却資産・一括償却資産についての特例

掲載日 : 2015年10月24日

事業用の固定資産を購入した場合、会計上では貸借対照表の資産の部に記載し、減価償却という形で少しずつ費用となっていきます。
減価償却にあたっては、通常の減価償却の他に取得価額に応じて下記のような方法を選択することができます。

少額な減価償却資産の必要経費算入
減価償却資産と思われるものであっても、使用可能期間が1年に満たないもの、または取得価額が10万円未満のものについては、減価償却を行わず、購入価額(取得価額)を一度に経費として計上することができます。この場合の10万円未満の判定にあたっては、通常一単位として取引されるその単位ごとに判定をします。例えば、応接セットのようにテーブルとイスが一体として一つの単位を構成する場合にはその単位ごとに取得価額の判定を行います。

20万円未満の減価償却資産の必要経費算入
取得価額が10万円以上20万円未満のものは「一括償却資産」として、取得価額の合計額を3年間で均等に償却する方法も認められています。通常通りの減価償却を行うか、一括償却を行うかは納税者が自由に選択することが可能です。一括償却資産は個別に管理することの事務処理の煩雑さを解消する効果があります。

30万円未満の減価償却資産の必要経費算入
取得価額が30万円未満のものは「少額償却資産」として、その年に一度で経費にできる特例があります。ただし、この特例を適用できるのは青色申告を行う事業者のみとなっており、白色申告の事業者については適用できません。また、取得価額の合計額が年間で300万円を超えない範囲での適用となっています。この特例を受けるには、確定申告の際に青色申告決算書の「減価償却費の計算」の摘要欄へ「措法28の2」と記入する必要があります。

償却方法別による減価償却の具体例
青色申告を行う個人事業主が1月1日にパソコン1台を15万円(税抜)で購入した場合

・通常の減価償却 15万円 × 0.5 ( 定率法4年 ) = 7.5万円
・一括償却 ( 3年間での均等償却 )  15万円 × 1/3 = 5万円
・少額減価償却資産の特例 ( 30万円未満 )  15万円  ( 取得価額全額 )

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【コラム執筆者】
遠藤あや税理士事務所
税理士 遠藤 亜耶