個人事業の減価償却とは①法定耐用年数

掲載日 : 2015年10月17日

減価償却とは
事業のために購入したコピー用紙などの備品は、通常その年の必要経費になります。

一方、建物、機械装置、車両などは長期にわたって使用が見込まれ、一年限りの消耗品ではなく、時の経過とともにその価値が減少していきます。このため、購入した年に購入額を一度に経費として計上するのではなく、資産として使用可能と思われる年数(耐用年数)にわたり、毎年少しずつ経費にしていきます。
このように、建物など資産の取得に要した金額を一定の方法により各年分の必要経費として配分する手続きを減価償却といい、減価償却の対象となる資産を減価償却資産といいます。

なお、土地などのように時の経過によって価値が減少しない資産は減価償却資産ではありません。
また、絵画や彫刻、掛け軸などの美術品や工芸品は、時の経過によりその価値が減少するかの判断が極めて難しいため一定の判断基準が設けられています。

減価償却における個人と法人の違い
減価償却費の計上にあたっては個人と法人では異なる点があります。
法人の場合では、減価償却を任意償却として償却限度額の範囲内で自由に経費に算入することができます。しかし個人の場合では、強制償却として必ず償却限度額を経費に算入しなければなりません。

法定耐用年数
減価償却費の計算をする上で用いられる耐用年数は、法律により種類・構造・用途別にそれぞれ細かく決められています。この耐用年数を法定耐用年数と呼びます。

各事業者が勝手に耐用年数を定めると、自由に利益調整をすることができるため、法律により一律に定められているのです。

例)一般の自動車の耐用年数は6年であり、6年間で費用配分するように定められています。
ある事業者が丁寧に使用するから10年で費用配分しようとしたり、よく使うから3年で費用配分しようとすると、利益を調節する手段として用いられる恐れがあります。このため、一律に耐用年数は定められているのです。

また、生物などについても耐用年数が定められており、例えば馬であっても競走馬は4年、繁殖用は6年など細かく取り決められています。

減価償却資産の管理
減価償却資産は、「固定資産台帳」など独立した帳簿により、資産ごとに管理します。
決算・申告の際、青色申告では「青色申告決算書」、白色申告では「収支内訳書」にその年の償却内容を記載します。

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【コラム執筆者】
遠藤あや税理士事務所
税理士 遠藤 亜耶