土地の賃貸借契約②借地権の存続期間(旧借地法と新法の違い)

掲載日 : 2015年9月26日

借地権に関する法律は平成4年に改正されました。
それ以前から設定されている借地権には、引き続き借地法(旧法)が適用され、新たに契約する借地権に対しては借地借家法(新法)が適用されることになりました。

土地の賃貸借期間、すなわち借地期間は旧借地法と借地借家法では、以下のような違いがあります。

最初の存続期間

  • 旧借地法
    建物の構造により堅固建物(ブロック造、コンクリート造など)と非堅固建物(木造など)に区分しています。当事者間で借地期間を定めていない場合、堅固建物は60年、非堅固建物は30年と定められています。
    当事者間で借地期間を定めることに合意した場合、堅固建物は30年以上、非堅固建物は20年以上としており、これより短い期間を定めた場合、期間を定めていない場合と同じとなります(堅固:60年、非堅固:30年)。
  • 借地借家法(新法)
    建物の構造により堅固建物(ブロック造、コンクリート造など)と非堅固建物(木造など)に区分しています。当事者間で借地期間を定めていない場合、堅固建物は60年、非堅固建物は30年と定められています。
    当事者間で借地期間を定めることに合意した場合、堅固建物は30年以上、非堅固建物は20年以上としており、これより短い期間を定めた場合、期間を定めていない場合と同じとなります(堅固:60年、非堅固:30年)。
  旧借地法 借地借家法
期間の定めがない場合  堅 固 60年 堅固・非堅固の区別を廃止
一律30年(※)  
非堅固 30年
期間の定めがある場合  堅 固 20年 30年以上の定めがある場合、
それによる  
非堅固 30年

※建物の朽廃による借地権の消滅制度は廃止

契約の更新

  • 旧借地法
    更新後の存続期間については、堅固建物は30年、非堅固建物は20年です。なお、この期間中に建物が朽廃した場合、借地権は消滅します。
  • 借地借家法(新法)
    更新にあたって、1回目は20年、2回目以降は10年となります。貸主と借主がこれより長い期間を定めた場合、その期間が存続期間となります(期間は自由)。
  旧借地法 借地借家法
法定更新  堅 固 30年 堅固・非堅固の区別を廃止
初回の更新は20年
2回目以降の更新は10年
 
非堅固 20年
合意更新  堅 固 30年 法定更新期間より長い期間を定めたい場合、それによる  
非堅固 20年

借地期間が満了すれば、賃貸人(地主)は賃借人(借地人)から土地を返還してもらえるはずですが、上記の通り、旧法・新法ともに期間満了時において建物が存していれば、基本的に借地契約は継続することになります(更新)。
ただし、以下の場合には更新が認めらません。
・建物がすでに無くなっている場合
・賃貸人が更新を拒絶するための「正当な事由」がある場合
・定期借地権の場合(新法で創設)

なお、賃貸人の更新拒絶に関しては、旧法であいまいでしたが、新法ではある程度明確になっています。

借地法(旧法)から借地借家法(新法)への変更
更新にあたって、旧借地法の借地権を借地借家法(新法)の借地権に切り替えることは原則としてできません。
借地借家法の適用を受けたい場合、旧法に基づく土地賃貸借契約を貸主と借主の間で合意解除し、新たに借地借家法に基づく賃貸借契約を締結する必要があります。

【関連コラム】
土地の賃貸借契約①借地権とは(旧法と新法)
土地の賃貸借契約③借地契約の更新方法
土地の賃貸借契約④借地契約の更新拒絶

【コラム執筆者】
佐々木・魚谷法律事務所
弁護士 魚谷 和世