不動産所得~保証金・敷金のうち返還しない部分

掲載日 : 2015年7月31日

不動産の賃貸借契約にあたって、保証金、敷金や礼金など(地方や慣習によって言い方は異なります)の一時金が授受される場合があります。

賃貸借契約が終了した際、これら一時金を賃借人に返還する場合については不動産所得に関し、総収入金額に含める必要がありません。
しかし、これら一時金について、賃貸借契約が終了しても返還しない部分がある場合、その部分については、次に掲げる日の属する年分の不動産所得の総収入金額に計上する必要があります。

  返還しない部分の取り扱い
原  則 その賃貸借の対象となる
不動産の引き渡しの日
賃貸借期間に応じ、
返還しない部分が生じる場合(※)
その賃貸借契約により
返還を要しなくなった日
賃貸借契約の期間が終了した時点
で返還しないことが確定する場合
その賃貸借契約が終了した日

※賃貸借期間に応じ、返還しない部分が生じる場合
賃貸借契約によっては、その賃貸借期間により保証金・敷金の返還額を決めているものがあります。
例えば、保証金を200万円とした上、賃貸借期間が5年未満の場合は保証金の30%を、5年以上10年未満の場合は保証金の20%を控除して返還することを決めているとします。
この場合、8年で賃貸借契約を終了した場合、まず30%分の60万円は引き渡しの日に収入金額を認識し、引き渡しから5年経過後の日に20%分の40万円を収入金額として認識します。
なお、残額保証金の100万円については、預り保証金としての性質のものなので、収入金額として認識する必要はありません。

【コラム執筆者】
MAX綜合会計事務所
税理士 山崎 景一