産業廃棄物の処理について③最終処分の方法と処分場の種類

掲載日 : 2015年4月20日

「産業廃棄物の処理」とは?
シリーズ3回目は「最終処分」です。

最終処分する方法
産業廃棄物を最終的に処分する方法として、「海洋投入」や「埋立」があります。(「再生」させて廃棄物から卒業するという手段もありますが、今回はそこには触れません。)
「海洋投入」は文字通り海に捨てていきます。しかし直感的にマズい気がしますよね。かつてはそれなりに行われていたのですが、今では一部を除き全面的に禁止されています。
そこで今回は「埋立」の方を。埋め立てを行なう最終処分場をみていきましょう。

最終処分場の種類
最終処分場は、大きな穴(地面を掘る時もありますし、自然の地形を生かす時もあります。)に廃棄物を入れ土で覆って埋めてしまう場所です。そこは、おそらく皆さんのイメージどおりかと思います。(但し、多くの処分場は思ったより非常にキレイです。仮面ライダーが怪人なんかを追いつめたりはしていません。)

この最終処分場には大きく分けて3つの種類があります。その機能によって「遮断型」「管理型」「安定型」と呼ばれています。

1)遮断型最終処分場
遮断型最終処分場は、コンクリート製の器を作ってその中に廃棄物を入れ、廃棄物と地面を“遮断”してしまいます。処分場の上には屋根をかけ、雨が降りかからないようになっています。
この遮断型では、有害物質を含む廃棄物など、特に厳重に管理しなければいけない廃棄物を埋め立てます。
遮断型最終処分場は作ることも管理することもなかなか大変で、ほとんどお目にかかりません。

2)管理型最終処分場
管理型最終処分場は「管理型」というように管理が厳しく、そのお守りが大変です。
特に管理しなければならないのは「水」です。管理型処分場はほとんどの廃棄物を受け入れることができ(遮断型最終処分場に埋め立てするもの以外)、腐りやすい動植物性残さなどの有機分も受け入れることがあります。そうなると広大な最終処分場に降った雨が廃棄物と接触し、異臭を放つ悪い水になってしまいます。これが地下に浸透して周辺に広がると一大事です。
そこで、管理型最終処分場では「水」の管理が厳しく求められます。まず、最終処分場の底には水を遮断するシートを敷き詰めます。しかも、破けても大丈夫なように二重のシートを敷かなければなりません。
そして、貯まった水を集めて排水処理を行います。排水処理するためには、当然それ相応の施設が必要です。この施設の維持には結構お金がかかるのです。
こうして、場内の水をきれいに浄化して、ようやく外部へ放流されることになるのです。
その他、管理型処分場では廃棄物から発生するガスの管理も行わなければなりません。
管理型処分場を運営するのはなかなか大変なのです。

3)安定型最終処分場
一方、安定型処分場では管理がそこまで厳しくありません。
といっても、安定型最終処分場では埋め立てることができる廃棄物が厳しく制限されており、腐ることがない廃棄物(=安定型)しか埋め立てることができません。
水の管理をしなくても良いように(全くやらないという訳ではないですが)、受入段階で厳しく廃棄物を選別していきます。

もし機会があれば最終処分場の見学をオススメします。
近所に最終処分場ができるとなれば、ほとんどの方はそれに強く反対することでしょう。しかし、最終処分場がどういった役割をするのか、実際に肌で感じてもらった方がよいと思います。廃棄物を処分するため、最終処分場は必要です。それが周辺環境とどう折り合いをつけているのか、自分の目で確かめてみてください。そういう内容を知った上で、最終処分場が要るのか要らないのか初めて論じることができると思うのです。

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【コラム執筆者】
行政書士北浜合同事務所
行政書士 池口 和広