遺産分割の進められ方(指定分割・協議分割・審判分割)

掲載日 : 2015年1月5日

遺産分割はどのように進められるのでしょうか。

指定分割(遺言による分割)
まず、遺言がある場合で、被相続人が遺言で分割方法を指定し、または相続人以外の第三者に分割方法を指定するよう委託していた場合には、その指定により遺産が分割され、協議分割や調停分割・審判分割よりも優先されることとなります。

ただし、指定分割があっても、共同相続人の間で遺産分割協議を行い、遺言と異なる配分を決定した場合は遺産分割協議が優先されます。

また、遺留分を侵害された相続人は遺留分減殺請求権があります。

協議分割
協議分割とは、相続人全員の合意により遺産の分割を決定することをいいます。
共同相続人のうち、一人から遺産分割の請求があれば、他の共同相続人はこれに応じる必要があります。

また、共同相続人全員の合意が必要となるため、一人でも遺産分割協議に参加しない者がいたり、分割案に反対する者がいる場合には遺産分割は成立しません。

この場合、遺産分割協議書は必ずしも作成する必要はありません。
しかし、不動産登記をする場合などには相続人全員が実印を押した書類が必要になりますし、後日、紛争になった時に備え、通常は、遺産分割協議書を作成することをお勧めしています。

調停分割
共同相続人の間で遺産分割がまとまらない場合、家庭裁判所に調停を申し立て、調停委員を仲立ちにして分割協議を行うこととなります。

審判分割
調停分割でもまとまらない場合、家庭裁判所では調停から審判に手続が移行します(調停を申し立てずに審判を申し立てることも可能です)。
この場合、裁判官は当事者全員の考えを聞き、民法第906条の考え(※)と法定相続分にのっとった分割になります。

※必ずしも相続人の数できっちりと等分する必要はなく、誰がどの財産を引き継ぐかについては、年齢、職業、心身の状態及び生活状況などの事情を考慮します。

【コラム執筆者】
フォーゲル綜合法律事務所 堺事務所
弁護士 藤田 さえ子