業廃棄物の処理について①収集運搬

掲載日 : 2014年12月30日

私は行政書士として、産業廃棄物処理業の許可申請手続を専門としています。
一般の方には、産業廃棄物の処理って、ほとんど馴染みがないと思います。
今回からシリーズで、そもそも産業廃棄物がどのように処理されていくかを見ていきたいと思います。

排出現場から収集運搬
産業廃棄物は事業活動を行う現場から排出されることになりますが、まずはその排出現場から処理してくれるところまで運ばないといけません。
船舶などの手段もありますが、多くは車両で運ばれます。
この運搬方法も、法令に色々と規定があります。廃棄物を撒き散らして運ぶなんて言語道断ですから、飛散流出や悪臭発生などの防止策を講じるよう厳しく求められています。廃棄物はその種類に応じた車両や容器を用いて運びます。
また、産業廃棄物を運搬する車両には「産業廃棄物運搬車」という表示することになっています。

収集運搬業
この産業廃棄物を収集して運搬することを仕事とするには、廃棄物処理法に基づく「収集運搬業」という許可を取得しなければなりません。
「収集運搬業」は、都道府県単位で知事が許可することになり、積み込む都道府県と荷下ろしする都道府県の範囲で許可が必要となります。
例えば、大阪府内で積み込み京都府内の処理施設に運搬する時は、大阪府と京都府の許可が必要となります。積み込みも荷下ろしも大阪府内なら、大阪府の許可一本で済みます。

積替え保管施設
廃棄物を運ぶ際に排出現場から直接、処理施設に持って行くことがほとんどですが、一旦どこかで積み替えたい場合もあります。一つ一つの排出現場からは排出量が少なく、ある程度まとまったところで処理施設へ持って行きたい場合などです。自社の倉庫にでも仮置きして、ある程度量が溜まった時点で運搬した方が運搬効率も上がります。
このような施設を「積替え保管施設」といいます。
あくまで「積替え」た廃棄物を「保管」するだけで、途中で何らかの“処理”をすることはできません。
この「積替え保管施設」を運営するのも当然許可が必要となり、「収集運搬業」許可申請の一部として手続きを行います。

次回は、“処理”を行う場面を見ていきましょう。

【関連コラム】
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【コラム執筆者】
行政書士北浜合同事務所
行政書士 池口 和広