廃棄物の野外焼却について

掲載日 : 2014年11月17日

この季節になるとだいぶ肌寒く(まあ、そういう季節に執筆しています)、落ち葉を集めて焼き芋なんか良いですね。
枯れ葉が焼けるにおいを嗅ぎながら、炎に手をかざして・・・

でも最近、たき火なんてほとんど見ませんね。
それだけ広い場所がないということもありますが、法律で禁止でもされているのでしょうか。

そう、そのこともしっかりと「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(いわゆる「廃棄物処理法」)」に書いてあるのです。

廃棄物処理法 第16条の2

何人も、次に掲げる方法による場合を除き、廃棄物を焼却してはならない。
1 一般廃棄物処理基準、特別管理一般廃棄物処理基準、産業廃棄物処理基準又は特別管理産業廃棄物処理基準に従つて行う廃棄物の焼却
2 他の法令又はこれに基づく処分により行う廃棄物の焼却
3 公益上若しくは社会の慣習上やむを得ない廃棄物の焼却又は周辺地域の生活環境に与える影響が軽微である廃棄物の焼却として政令で定めるもの

上記1~3に該当する以外は、廃棄物を燃やしてはならないとなっていますね。
1は、廃棄物処理の基準にしたがって焼却するならOKと言っていますが、施設を整備して処理基準(燃焼ガスの温度は800度以上で云々かんぬん)に合わせるのは並大抵のことではないので、一般の方はちょっと関係ないですね。2も同じようなことです。
では、3はどういうことでしょう。「政令で定める」と言っているのですから、政令(廃棄物処理法施行令)に書いてあるのでしょう。

廃棄物処理法施行令 第14条

法第16条の2第3号の政令で定める廃棄物の焼却は、次のとおりとする。
1 国又は地方公共団体がその施設の管理を行うために必要な廃棄物の焼却
2  震災、風水害、火災、凍霜害その他の災害の予防、応急対策又は復旧のために必要な廃棄物の焼却
3 風俗慣習上又は宗教上の行事を行うために必要な廃棄物の焼却
4 農業、林業又は漁業を営むためにやむを得ないものとして行われる廃棄物の焼却
5 たき火その他日常生活を営む上で通常行われる廃棄物の焼却であつて軽微なもの

1は、国などが対象ですから一般の人は関係ありません。道路や河川を整備した時に、刈った草などを焼く場合などです。
2は、書いてあるまま、災害時に必要があって行われるものです。
3は、風俗習慣や宗教上行われるもので、正月のしめ縄を焼いたり、お札を焼いたりするような場合です。
4は、農業であれば焼き畑であったり、林業であれば下草を焼いたり、漁業であれば網にかかった要らない魚を焼いてしまったりするような場合です。

問題は5です。たき火など、私たちの生活に直結するようなことが書いてあります。これは文言とおり、「通常行われる」もので「軽微なもの」でなくてはなりません。落ち葉・枯れ枝のたき火やキャンプファイヤーぐらいであれば、「通常行われる」ものであり「軽微な」廃棄物の焼却なので許されますよ、ということです。
そもそも廃棄物処理法自体には「周辺地域の生活環境に与える影響が軽微である」と書かれていますので、たき火であっても「周辺地域の生活環境に与える影響」が大きい時には許されないことになります。例えば、周囲に悪臭を放つとか、煙がもうもうとたちこめる場合など、ご近所に迷惑をかけるものはアウトです。

この焼却禁止の規定に違反すると、5年以下の懲役か1,000万円以下の罰金(あるいはその両方)に処せられるということになっています。(廃棄物処理法 第25条)

【コラム執筆者】
行政書士北浜合同事務所
行政書士 池口 和広