相続の方法(単純承認・相続放棄・限定承認)

掲載日 : 2014年10月23日

相続人は遺産を引き継ぐか、放棄するかは自由です。
この場合、相続の方法には以下の3つがあり、選択することができます。

単純承認とは
単純承認とは、被相続人のプラスの財産、マイナスの財産(資産と負債)の一切を相続することで、これが原則的な方法です。

相続の開始を知った時から3カ月以内に相続放棄や限定承認をしない場合、単純承認したことになり、単純承認をする場合は特に手続きは必要ありません。
この意味で、相続開始から3カ月は相続財産を引き継ぐかどうかを考える熟慮期間であるとも言えるでしょう。
この熟慮期間は、家庭裁判所に期間伸長の申立てをすることで伸ばすことができます。
3か月の間に債務超過で相続放棄をすべきかどうかの判断がつかないような場合には、家庭裁判所に申立てを行います。

相続人の財産を一部でも処分すると、単純承認したものとして、その後の相続放棄などができなくなります(法定単純承認)。債務のある相続の場合は、十分に注意する必要があります。

相続放棄とは
被相続人に借金などのマイナスの財産が多い場合や相続する必要がない(「いらない」)場合には相続を放棄することができます。プラスの財産も相続しないことを意味します。

相続放棄をすると最初から相続人ではなかったことになり、相続放棄した人に子供がいても、代襲相続ということはおこりません。
また、相続放棄は単独で放棄することができます(限定承認は相続人全員で申出)。
相続放棄をするためには、相続の開始を知った日から3カ月以内に家庭裁判所へ申し出る必要があります。

限定承認とは
限定承認とは、プラスの財産に比べて借金などのマイナスの財産が多い場合、プラス財産の範囲で債務を返済するという限度付きの承認をいいます。
この方法は、相続時にマイナスの財産(負債)の確定ができない場合に有効な方法と言えるでしょう。 はじめからマイナス財産が多いことが確定している場合は「放棄」が有利と言えます。

限定承認をするためには、相続の開始を知った日から3カ月以内に家庭裁判所へ申し出る必要があります。
ただし、相続放棄とは異なり、単独ではできず、相続人全員で限定承認の申し出をすることになります。

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【コラム執筆者】
フォーゲル綜合法律事務所 堺事務所
弁護士 藤田 さえ子