判決によらない民事訴訟の終了~和解~

掲載日 : 2014年10月2日

民事訴訟は、私人間の法的な紛争について、裁判官が法廷で双方の言い分を聞いたり、証拠を調べたりして、最終的には判決により解決を図る手続きです。
しかし、判決によらない紛争の解決方法もあり、その一つに和解という方法があります。

訴訟上の和解とは
裁判の途中であっても、原告と被告の双方が譲り合い、和解が成立する場合があります。
裁判所が原告・被告双方の意見を聞いた上で作成した和解案を提示し、原告・被告の双方がこれに合意すれば和解が成立します。
現実には、多くの事件が和解で解決しています。

和解の効果
訴訟上の和解は裁判官の面前において行われるものであり、和解が成立すれば、裁判所は和解内容を記載した「和解調書」を作成します。この和解調書は確定判決と同一の強い効力を有しており、訴訟上の和解により訴訟は終了することになります。
また、和解調書には判決と同様の執行力があるため、和解に従わない場合、強制執行の申立をすることもできます。

和解のメリット

  • 事件の早期解決
    判決にこだわった場合、仮に勝訴判決を勝ち取ったとしても、相手方から上訴されれば、決着までに何年もかかり、弁護士費用や裁判手続に要する費用がより多くかかるのが通常です。しかし、和解が成立すれば、和解成立時点で事件は解決しますので、時間や費用を節約することが可能です。
  • 相手方が素直に履行に応じやすい
    判決は相手方の意向にかかわらず出されるものですが、和解は原告と被告の双方が譲り合ってなされるものであることから、和解内容について相手方の納得も得やすく、素直に履行に応じてもらえる確率が高いと言われています。
  • 柔軟な解決が可能
    判決は、原告が求めた請求を認めるか否かという判断しかできませんが、和解であれば、分割払い等の履行条件を定めたり、その他の紛争をまとめて抜本的に解決するなど、柔軟な解決が可能です。

注意点その他
訴訟上の和解は、原告と被告の相互の譲歩により成立するものです。このため、間違ったことをした相手方に非を認めて貰えるとは限らない点に注意する必要があります。
なお、裁判所から和解を勧められても、原告と被告が合意せず、和解協議が決裂した場合、通常の訴訟手続きに戻ります。

【関連コラム】
裁判のながれ~民事訴訟~
判決によらない民事訴訟の終了~取り下げ~

【コラム執筆者】
きっかわ法律事務所
弁護士 浜本 光浩