権利の濫用とは?

掲載日 : 2014年9月2日

権利の濫用
私たちは、法律上の権利を自らの意思に従って行使することが認められており、権利を行使しても違法とされないのが原則です。

ただし、形式的には権利行使と言えても、場合によっては、権利が認められる本来の目的を逸脱し、社会の倫理観念に反する不当な結果を生じることがあります。例えば、ある人が、自分にとって何の利益もないのに、自分の土地に高い塀を作って、お隣に日光が射さないようにしたとします。本来、自分の土地については自由に利用する権利があるので、このような行為も許されるはずですが、その結果が社会の倫理観念に反する不当なものであることは明らかです。

このような不当な結果を防ぐために、本来の目的を逸脱し、社会の倫理観念に反する権利行使については、例外的にこれを権利濫用とし、許されない(禁止される)こととされています(民法1条3項。これを権利濫用の禁止と言います)。

権利濫用の効果
権利濫用に該当する場合の効果は、以下のようなものがあります。
①その権利に基づく請求や法的効果が認められない。
②他人に損害を与えた場合、不法行為として損害賠償を命じられる。
③権利そのものが奪われる。

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【コラム執筆者】
きっかわ法律事務所
弁護士 浜本 光浩