不動産賃貸業における税金⑥修繕費と資本的支出との違い

掲載日 : 2014年7月18日

賃貸建物を修繕した費用は大きな金額になる場合があり、不動産所得の計算にあたって、これを一度に必要経費として計上することができるか否かは重要なポイントとなります。

修繕費と資本的支出との違い
通常の範囲で予定される建物の維持管理に必要となる修繕は、「修繕費」として、その年に全額を必要経費として計上することができます。

修繕であっても、不動産の価値を高めたり、耐用年数を延ばすことになる場合、「資本的支出」と呼ばれ、必要経費に算入することができません。
「資本的支出」と判断されると、必要経費としてその年に計上するのではなく、資産に計上し、建物等の耐用年数にわたり、毎年減価償却費として計上することになります。

  修繕費 資本的支出
説 明 通常の範囲における
修理・維持管理
不動産の価値を高めたり、
耐用年数を延ばす修理・維持管理
具体例 カーペットの張り替え
原状回復
窓ガラスの修理等
屋上防水工事
トイレに新しい機能を付加
用途変更のための模様替え等
経費処理 全額必要経費 資産計上し、
減価償却の対象

修繕費と資本的支出の判断が難しい場合
以下の場合には、修繕に要した費用を修繕費として計上することができます。

  • 1つの修繕にかかる費用が20万円未満、または改修が概ね3年以内の期間を周期として行われているような場合
  • 修繕にかかる費用が60万円未満、または資産の取得価額の概ね10%以下の場合

【関連コラム】
不動産賃貸業における税金①不動産所得と青色申告のメリット
不動産賃貸業における税金②青色申告の条件
不動産賃貸業における税金③事業的規模の判定とは
不動産賃貸業における税金④事業的規模に該当するメリットとデメリットとは
不動産賃貸業における税金⑤不動産所得から控除できる経費とは

【コラム執筆者】
税理士法人グローバルマネジメント
税理士 成田 佳大