不動産賃貸業における税金⑤不動産所得から控除できる経費とは

掲載日 : 2014年7月14日

不動産所得は以下のように計算されます。

不動産所得 = 賃料収入 - 必要経費

この場合、賃料収入から控除できる必要経費には以下のものが認められています。

減価償却費
賃貸建物や設備については、購入額・支出額を一度に必要経費として計上できず、減価償却費として耐用年数にわたる期間、毎年一定額を必要経費として計上します。
ただし、使用可能期間が1年未満のもの、または金額が10万円未満のものについては、その全額がその年の必要経費となります。

管理費
賃貸建物の維持に必要となる共用部分の水道光熱費やエレベーターの点検費用等の他、建物管理を不動産会社に委託した場合における費用を必要経費として計上することができます。
また、入居者の募集時・契約にあたって仲介業者に支払う手数料も必要経費として計上することができます。

修繕費
賃貸建物の修繕費は必要経費として計上することができます。例えば、カーペットの張り替えや窓ガラスの修繕等がこれに該当します。
一方、修繕であっても、不動産の価値を高めたり、耐用年数を延ばすことになる場合は、「資本的支出」と呼ばれ、必要経費に算入することができません。例えば、屋上防水工事や用途変更のための模様替え等が資本的支出に該当します。
この場合、支出した金額をいったん資産へ計上し、減価償却費として毎年一定額を必要経費に計上します。

租税公課
賃貸不動産に関連する租税公課は必要経費として計上することができます。

  • 土地や建物の固定資産税や都市計画税
  • 賃貸不動産の取得時にかかる不動産取得税や登録免許税
  • 印紙税(契約時の印紙)
  • 自動車税(賃貸不動産の管理に必要となる車輌に対するもの)
  • 賃貸不動産からの収入に課される事業税
  • 消費税(課税事業者で税込経理の場合)

※所得税や住民税は、必要経費として認められません。

損害保険料
賃貸建物にかかる損害保険料(火災保険料・地震保険料)は必要経費として計上することができます。
損害保険料を前払いしている場合、積立部分がある場合、そのうちの当年度分のみ必要経費として認められています。

人件費
不動産賃貸業にあたって、その業務に従事する従業員に対する 給料は、必要経費に計上することができます。ただし、事業的規模 であることが要件となります。

借入金の利息
賃貸不動産の取得や建物の建築にあたって、金融機関から融資を受けた場合、その借入金の利息は、必要経費に計上することができます。
この他、ローン保証料で、その年に相当する金額(返済期間で割って計算)も必要経費として認められています。
※返済額のうち、元本相当部分は必要経費になりません。

賃貸建物の一部に自宅がある場合、賃貸事業に供されている部分しか 、必要経費として認められてません。

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【コラム執筆者】
税理士法人グローバルマネジメント
税理士 成田 佳大