生活保護法とは①受けるための条件と生活保護の種類

掲載日 : 2014年4月12日

生活保護制度の趣旨(生活保護法第1条)
生活保護制度は、日本国憲法第25条 に規定する理念(生存権等)に基き、生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする制度です。

生活保護の補足性(生活保護法第4条)
生活保護は、世帯単位で行われることを原則とするため(同法第10条)、保護の必要性が急迫している場合を除き、生活に困窮する者(世帯全員)が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われ、民法上の扶養義務者の扶養等の後に行われることとなります。

生活保護を受けるための条件
具体的には、以下の条件を満たす必要があり、それでも生活保護における最低生活費に収入が満たない場合に、生活保護の適用を受けることができることとなります。

  • 資産の活用
    貯金や非居住不動産があれば、これを売却するなどして生活費に充てる。
  • 能力の活用
    働く能力がある場合には、その能力に応じて働く。
  • 他の制度の活用
    年金や手当などの給付を受けることができる他制度がある場合は、先に同制度を利用する。
  • 扶養義務者からの扶養を活用
    親族等の援助が可能であれば、その援助を受ける。

生活保護の原則(生活保護法第11条~第18条)
生活保護の種類及び範囲は概ね次のとおりです 。

  生活を営む上で
生じる費用
支給内容
生活扶助 日常生活に必要な食費、被服費、光熱水費等 基準額は、食費等の個人的費用、光熱水費等の世帯共通的費用を合算して算出され、特定世帯(母子家庭等)には加算があります。
住宅扶助 アパート等の家賃 定められた範囲内の実費が支給されます。
教育扶助 義務教育を受けるために必要な学用品費 定められた基準額が支給されます。
医療扶助 医療サービスの費用 費用は直接医療機関へ支払われ、本人負担はないものとされます。
介護扶助 介護サービスの費用 費用は直接介護事業者へ支払われ、本人負担はないものとされます。
出産扶助 出産費用 定められた範囲内で実費が支給されます。
生業扶助 就労に必要な技能の修得等にかかる費用 定められた範囲内で実費が支給されます。
葬祭扶助 葬祭費用 定められた範囲内で実費が支給されます。

参考:厚生労働省HP

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【コラム執筆者】
あーち法律事務所
弁護士, 土地家屋調査士 金 泰弘