遺言執行者①遺言できる事項等の確認

掲載日 : 2014年3月22日

遺言執行とは遺言の内容を実現することであり、これを行う者を遺言執行者といいます。

遺言できる事項は法定されているとするのが通説です。その中で、遺言執行が必要かどうか、必要であるにしてもその執行が遺言執行者によらなければならないかどうかといった視点から、主な事項を確認し分類してみます(日本司法書士会連合会「遺言執行者の実務」民事法研究会181頁以下参照)。

1.執行が必要で、かつ、遺言執行者のみが執行できる事項
  • 認知(781条2項)
  • 相続人の廃除等(893条、894条2項)
  • 一般財団法人の設立(一般法人法152条2項)
    遺言により一般財団法人が設立される場合
    身寄りのない人のための法律⑤遺言
2.執行は必要であるが、相続人でも執行できる事項
3.遺言の効力発生と同時に内容が実現されるので執行の余地がないとされる事項
  • 未成年後見人の指定(839条)
    遺言により未成年後見人が指定される場合について
    精神的障害のある子供のいる人の遺言①後見人
  • 相続分の指定・指定の委託(902条)
  • 特別受益の持戻し免除(903条3項)
  • 遺産分割方法の指定・指定の委託(908条)
  • 遺産分割の禁止(908条)
  • 共同相続人間の担保責任の減免等(914条)
  • 遺贈の減殺方法の指定(1034条ただし書)
  • 遺言執行者の指定・指定の委託(1006条1項)

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【コラム執筆者】
村上・新村法律事務所
弁護士 村上博一

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