アスベスト(石綿)とは④飛散防止の工法とメリット|一級建築士 坂口晃一

掲載日 : 2019年8月26日

アスベストの飛散の恐れがある場合、健康被害が懸念されます。
こうした場合、以下のような早急な対策工事を行う必要があります。

除去工法
吹付けアスベストなどを下地から取り除く方法です。
アスベストを含有する建築資材を完全に取り除くことができるため、大きな地震が起こった時も剥がれ落ちるなどのおそれがなく、最も確実に建築物を安全にすることができます。

封じ込め工法
吹付けアスベストの層を残した状態で、吹付けアスベストの表面に薬剤を塗布して塗膜(※)を作ったり、吹付けアスベスト層に薬剤を浸透させて飛散を防止する方法です。
※液体塗料を塗って、乾燥後に硬化させた状態

囲い込み工法
吹付けアスベストの層を残した状態で、板状の材料などで覆うことにより、飛散や損傷の防止する方法です。

工法のメリットとデメリット

メリット デメリット
除去工法 アスベストを完全に除去するので、工事後のメンテナンスが不要
最終的な工事費用を抑えることが可能
封じ込め、囲い込み工法と比べると工事期間が長期、費用が高くなる
封じ込め工法 除去工法と比べると工事期間が短く、費用を抑えることができる 封じ込め、囲い込み工法と比べると工事期間が長期、費用が高くなる
囲い込み工法 除去工法と比べると工事期間が短く、費用を抑えることができる 同上

建物は最終的に解体されます。
封じ込め工法、囲い込み工法を行った場合、解体時には除去工事を行うことが必要となります。

石綿(アスベスト)除去に関する費用の目安

300㎡以下 2.0万円/㎡~8.5万円/㎡
300㎡~1,000㎡ 1.5万円/㎡~4.5万円/㎡
 1,000㎡以上 1.0万円/㎡~3.0万円/㎡

※面積はアスベスト処理の範囲
※仮設、除去、廃棄物処理費等全ての費用を含む
※平成20年4月25日 国土交通省公表(社団法人建築業協会調べによる)

【関連コラム】
アスベスト(石綿)とは①どんな時に危険なのか
アスベスト(石綿)とは②飛散のおそれが大きいもの
アスベスト(石綿)とは③法規制の変遷

【コラム執筆者】
坂口建築計画
一級建築士 坂口晃一