アスベスト(石綿)とは①どんな時に危険なのか|一級建築士 坂口晃一

掲載日 : 2019年7月29日

アスベストとは
アスベストは石綿とも言われ、熱や摩擦だけでなく酸やアルカリにも強く、丈夫で変化しにくいという特性を持ったとても細い繊維です。
優れた特性に加え、安価であったことから1890年代から輸入が開始され、特に1970年代後半から1980年代にわたり、大半が建築材料として建築物に使用されてきました。

【建築資材の使用箇所】
鉄骨の耐火被覆材、機械室の吸音断熱材、設備ダクトの保温材、内装材(天井、壁、床など)、外装材など

健康への影響が問題化
しかし、建築物の解体や破砕などの作業を行っていた労働者が肺がんや悪性中皮腫などにかかったことから、アスベストを吸うことによる人体への有害性が問題になりました。

アスベストによる健康被害は、アスベストを吸うことにより長い年月を経て出てきます。
このため、繊維状になっているアスベストの「飛散」による健康被害が懸念されることから、「吹付けアスベスト」は1975年(昭和50年)に原則禁止となりました。
そして、幾つかの改正を経て、現在では建築物にアスベストの飛散のおそれのある建築材料を使用することは全面的に禁止されています。
アスベスト(石綿)とは③法規制の変遷

アスベストが危険なとき
アスベストを含んだ建築資材は粉砕しないと空気中に飛散しません。
このため、アスベストは建物が解体されるか、崩壊しない限りリスクはないと言われています。

古い建物の中には大量のアスベストが含まれる可能性があります。
建物は将来いつかの時点で解体されますが、解体時にアスベスト粉塵を長期にわたり吸う労働者に健康被害が発生する恐れがあります。

【関連コラム】
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【コラム執筆者】
坂口建築計画
一級建築士 坂口晃一