里道や水路(法定外公共物)の市町村への譲与

掲載日 : 2014年2月8日

法定外公共物とは
道路、河川や用水路などの公共物のうち、道路法、河川法、下水道法などの法律の適用や準用を受けないものを総称しています。
代表的なものに、里道や水路があります。
里道とは?水路とは?(法定外公共物)

法定外公共物は国有財産でしたが、里道や水路としての機能を有するものは平成17年3月31日までに市町村に譲与され、その後各市町村の管理におかれています。
このため、機能を有する里道や水路の占有・払下げ・境界確認については各市町村の許可等が必要とされます。

なお、各市町村へ譲与されたものは里道や水路のうち機能を有するものであり、公図などで里道や水路と表示されていても、実際には利用されていないものや存在しないものについては国有財産のままということになります。

占有するためには
里道や水路はその機能を確保するため、基本的にはこれらの占有は認められていません。
ただし、以下のように、その機能を妨げない程度において各市町村の占有許可を受けることが可能な場合があります。
①里道に排水管を埋設したい
②自分の敷地と道路との間に水路があり、橋を架けたい(下図)

水路に橋梁を設置

なお、占有にあたっては利用料などが必要な場合があります。
また、隣地所有者や利害関係人、水利組合等の同意が必要となることもあります。

払下げをうけるためには
1)用途の廃止
以下のように、里道や水路としての機能を失っている場合、各市町村と協議の上、用途を廃止することができます。
①既存の里道や水路の代わりに、新たに道路や水路を築造したため不要となった
②法務局の公図には道路や水路として表示されていても現実には存在しない(下図)

青い部分は水路として表示されてあります。
しかし実際には水路は存在せず、建物敷地となっていました。

水路の公図

2)払下げ
用途の廃止が認められた里道や水路は市町村の普通財産となり、その道路・水路に接している土地の所有者に有償で払い下げる(売却する)ことができます。

法定外公共物の払下げの登記簿謄本

1)の図で青い部分は水路となっていますが、現実には建物の敷地となっていることから、その建物の所有者は用途廃止の申請を行い、払下げを受けました。
平成12年6月7日に土地表題登記(※)がなされ、平成12年6月15日に払下げが行われました。
※土地表題登記とは
無番地の法定外公共物などが払い下げを受けた場合にされる登記で初めて登記簿の表題部が作られます。

なお、この他に隣地所有者や利害関係人、水利組合等の同意が必要となることもあります。
また、用途廃止の箇所の境界が確定していない場合、境界確認を別途行う必要があります。

境界確認について
法定外公共物(里道・水路)と民有地との境界を官民境界といいます。
土地の売買、建物の新築などにあたって、法定外公共物と民有地の官民境界の確認が必要となります。

各市町村に境界確認申請を行い、現地での境界立会いを行って、境界の確認を行います。
境界の立会いには、申請者から依頼を受けた土地家屋調査士や市職員が里道・水路と境界との関係などを説明し、官民境界の確認を行うことになります。
また、関係地権者と市町村の合意が成立した後、境界標を設置します。

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【コラム執筆者】
フェイスフル登記測量
土地家屋調査士 仲田 隆司