失踪宣告とは①普通失踪と特別失踪|司法書士 脇田直之

掲載日 : 2018年1月22日

失踪宣告とは、長期にわたり音信不通で、生死不明が一定期間継続している場合、法律上死亡したものとみなす効果を生じさせる制度です。
具体的には、利害関係人の申立てにより、家庭裁判所が審判によって死亡とみなします。

失踪宣告には、普通失踪と特別失踪(危難失踪)の2種類があります。
いつから失踪期間としてカウントするかが異なります。

普通失踪 行方不明者が不在(生死不明)になってから7年以上経過
特別失踪 戦争、船舶の沈没、震災等の死亡の原因となる危難に遭遇し、その危難が去ってから1年以上経過

失踪宣告による効果
失踪宣告を受けた者は死亡したものとみなされるため、民法上、以下のような効果があります。
①相続の開始
行方不明者の相続が開始されます(相続人が行方不明者の財産を相続することができます)。
②婚姻関係の解消
「死に別れ」として婚姻関係が解消されます。
離婚のように財産分与や慰謝料の発生はありませんが、行方不明者たる配偶者の財産を相続することができます。
ただし、生死不明が3年以上続く場合、地方裁判所に提訴することで離婚することも可能です。
③保険金の受取
失踪届が認められた後、保険金の受取が可能となります。
行方不明を理由として、保険料の払い込みを途中でやめると保険金を受け取ることができません。

ただし、いずれの場合も家庭裁判所の失踪宣告を受けたのみで当然に効果が得られるものではなく、申立人が市区町村に失踪の届出を行うことが必要となります。

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【コラム執筆者】
IS司法書士法人/IS行政書士事務所
司法書士, 行政書士 脇田 直之