再生可能エネルギー(太陽光)の固定価格買取制度とグリーン投資減税⑤設備認定、系統連系申請の手続きについて

掲載日 : 2013年12月26日

今回は重要な2つの手続きとして設備認定(経済産業省)と系統連系申請(電力会社)の手続きを中心にお話しさせていただきます。この手続きを経て、発電所の建設を行い、発電を開始するので、これは調達価格の適用時期、グリーン投資減税の適用時期とも密接に関連し、プロジェクト管理においては大変重要な事項となります。

設備認定とは
再生可能エネルギー発電設備を用いて発電しようとする者は下記の要件に適合していることにつき、経済委産業大臣の認定を受けなければならない。(再エネ特措法6条1項)

  • 発電設備が調達期間にわたって安定的かつ効率的に発電することが見込まれるものであることその他経済産業省令に定める基準に適合すること
  • 発電の方法が経済産業省令に定める基準に適合すること

これは、固定価格買取制度の適用を受けようとするならば、経済産業省の定める基準に合致した設備でなければならないということです。この手続きに要する期間は約1ヶ月と言われています。なお、この経済産業の設備認定書及び設備認定申請書の写しはグリーン投資減税を受けるに当たっての添付書類になっています。

系統連系申請手続きとは
電気事業者(東京電力、関西電力など)は特定契約の申込みをしようとする特定供給者(発電事業者)から電気事業者の送電設備などに電気的に接続することを求められたときは正当な理由がある場合を除き、当該接続を拒んではならない。(再エネ特措法5条1項)

これは電力会社は送電設備への接続は原則拒めないのですが、電気の円滑な供給に支障が生ずるおそれがある場合(再エネ特措法5条1項2号)など正当な理由がある場合には拒むことができるということです。また、送電設備への接続に要する費用は発電事業者の負担となります。

この手続きを系統連系申請といっておりますが、これに要する期間が約3ヶ月以内されており、このプロセスを経て、発電規模、接続費用、発電開始日の見込み等が決まります。つまり、この手続きが完了しなければ事業計画が書けないということです。

  

調達価格との関係
調達価格については毎年3月に翌年度の価格を経済産業大臣が決定することになっていますが調達価格がどの時点で確定するかはそのプロジェクトの成否を左右する大きな要素です。

これについては「接続に係る申込みの書面を電気事業者が受領したとき」と「国の設備認定時」のいずれか遅い時点とされています。つまり平成25年度の価格(太陽光10KW以上37.8円)の適用を受けるためには平成26年3月までにこの手続きを終えなければならないということです。

通常は「接続に係る申込みの書面を電気事業者が受領したとき」のほうが遅いので、プロジェクト管理においては電気事業者との系統連系協議に要する時間を3ヶ月見込んでおくということが大事です。また、連系協議が完了しないと発電規模が決まりませんので、連系協議の結果希望していた発電量を確保できずにプロジェクトを断念した例もあるようです。(資源エネルギー新エネルギー対策課 2012.10説明会資料 参照)

2012.10新エネルギー対策課 説明会資料より

特定契約
連係協議が終われば、電力会社が発電事業者から固定価格買取制度に基づき電力を購入する契約(特定契約といいます)を締結します。この契約は電力会社が作成した電力購入契約要綱によることが多いようですが、大規模なプロジェクトについてはファイナンスサイドの要請により資源エネルギー庁によるモデル契約書によっているケースが多いようです。

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【コラム執筆者】
内橋慎一税理士事務所 
税理士 内橋 慎一