名義書換承諾料とは?│司法書士 脇田直之

掲載日 : 2017年10月4日

借地権と建物の売買
借地権とは、他人の土地を借りて(借地)、建物を建てる権利のことを言います。
土地の賃貸借契約を締結し、賃借人は地代を支払い、土地の上に自分の建物を建築します。

借地人が、建物を売買しようとするとき、同時に借地権も譲渡することになります。
建物のみの売買のように思われますが、下の図のように、目には見えない権利(借地権)も同時に譲渡されます。

借地権と底地

もし建物のみを売買すると、新しい建物の所有者は土地を使う権利がありません。
このため、他人の土地を使う権利(借地権)も併せて売買することになります。

名義書換承諾料
借地権の譲渡(売買)にあたって、賃貸人の承諾を得る必要があります。
すなわち、借地権者は、地主の承諾がなければ借地権を譲渡することができません(民法612条1項)。

借地権を譲渡したいときは、あらかじめ賃貸人と交渉して借地権の譲渡について承諾を貰っておくことが必要です。名義書換料は承諾を与えることの対価として賃借人から賃貸人に支払われる一時金をいいます。
名義書換承諾料は借地借家法に明確な規定がないため、法的に必ず支払わなければならないものではありません。

法律上は承諾料を必要とする規定はないのですが、賃貸人は承諾料を支払わなければ、譲渡を認めないことが多いでしょう。

なお、借地権の譲渡について賃貸人が承諾しない場合や賃貸人が請求する承諾料が過大であった場合、裁判所に対して賃貸人の承諾に代わる許可の裁判(「代諾許可の裁判」)を求める申立ができます(借地借家法19条1項)。

【コラム執筆者】
IS司法書士法人/IS行政書士事務所
司法書士, 行政書士 脇田 直之