専有部分とは?敷地利用権との分離処分禁止

掲載日 : 2013年11月20日

専有部分とは、区分所有権の目的たる建物の部分をいいます。
分譲マンションでいえば、一棟の建物のうち、独占的に利用できる居住空間のことで、所有者の判断により売却やリフォームすることが可能です。

区分所有権
一棟の建物のうち、構造上区分された複数の部分が独立して、住居・店舗・事務所・倉庫などの用途に供することができる場合、それぞれ所有権の目的とすることができます(区分所有法1条)。

すなわち、建物の各部分が以下の2つの条件を満たしている場合、各部分について独立の所有権の目的とすることが認められています。

  • 構造上の独立
    壁・天井・階層などにより他の部分と遮断されていること
  • 利用上の独立
    独立して建物の用途に供することができること

専有部分と敷地利用権の分離処分禁止
敷地利用権とは、専有部分を所有するため、その建物の敷地に対して有する権利をいいます。
分譲マンションのように敷地利用権を数人で有する所有権等の場合、専有部分を処分する際には、敷地利用権もこれに従い、両者を分離して処分することができません(法22条1項)。
ただし、分離処分可能の規約がある場合は除きます(同1項)。

【分離処分禁止の背景】
従前は建物の権利と土地の権利を別々に処分することが可能でした。

区分所有建物の登記は専有部分ごとに登記用紙があります。このため、大規模な分譲マンションのように、専有部分が多くても、建物全体の登記用紙は膨大にはなりません。
一方、敷地(土地)については、専有部分ごとに登記用紙があるわけではありません。全ての専有部分の売買や抵当権設定がある度に、敷地の登記簿に記載する必要があります。このため、大規模なマンションのように専有部分が多い場合、膨大な記載量となり、特定の権利関係がどうなっているのかを理解することが困難になるばかりか、記載ミスなど事務処理上も困難をきたしていました。

そこで、昭和58年の法改正により、敷地利用権の一体化原則が定められ、原則として専有部分と敷地利用権は分離して処分することができなくなりました。

区分所有法(正式名称:建物の区分所有等に関する法律)

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【コラム執筆者】
フェイスフル登記測量
土地家屋調査士 仲田 隆司