事業承継問題とは?経営権の承継と財産権の承継|税理士 夫馬 竜司

掲載日 : 2017年7月25日

会社を創業し、さまざまな試練を乗り越えて会社が順調に成長した後、次に考えなければならない事は何でしょうか?
それが「事業承継」です。
いつまでもオーナーとして経営に携わっていきたい。しかし、年齢的な問題などを考えれば次世代へのバトンタッチは経営者として避けて通れない道でしょう。

では、事業承継にはどういった方法があるでしょうか。
事業承継の方法としては、①会社自体を売却、②合併(M&A)して承継、または③廃業することも選択肢の一つでしょう。しかし、中小企業の大半は親族である子息を後継者として事業を承継させるのではないでしょうか。

経営権の承継
この際の承継の課題の1つ目として「経営権の承継」があります。
課題とはいっても上場企業とは異なり中小企業では社長=大株主であるケースがほとんどです。その為取締役会等で新たな代表取締役を選ぶことも容易であり、経営権の承継は問題なくできます。

財産権の承継
2つ目の課題として考えるべきことが「財産権の承継」です。
これは1つ目の課題とは異なり、容易ではありません。
財産権の承継とは具体的に何でしょうか?大きく分けて、2つあります。

それは株主の交代、つまり株の異動と本社等の事業用不動産です。

①株主交代
後継者が社長の座を承継しても株式を所有しなければ実質的な経営者とは言えないでしょう。もし、その相続する自社の株式の株価が高く、オーナー経営者の所有する株式財産額が多額になっていれば、莫大な相続税が課されることになり後継者の納税問題が発生します。
また、多額な株式財産額と他の相続財産との価額バランスの相違により複数の相続人に株が分散してしまうといった問題が起こるケースも多くあります。

②事業用不動産
例えば、本社工場が賃借物件であれば大きな問題とはならないでしょう。しかしながら、その不動産が自己所有、つまり現オーナーである場合です。元気であるうちは問題ありませんが、亡くなってしまった場合や認知症など判断能力がなくなった場合などは問題が生じます。現オーナーを取り巻く相続人等が最悪の場合その財産をめぐり争いとなります。

こういった問題には早めの対策が重要となります。

【コラム執筆者】
夫馬税理士事務所
税理士 夫馬 竜司