法人税法上の同族会社とは?同族会社の判定

掲載日 : 2013年10月31日

今回は日本の会社の大部分を占める同族会社について考察してみましょう。

大企業においては、株主が多数存在し、経営陣を監視することが可能であるため、経済合理性にかなった意思決定を行うことができます。(所有と経営の分離)。
一方、同族会社が大部分を占める中小企業では、個人が自己資金により法人を設立して経営する場合が多く、法人の所有者=経営者となり、必ずしも所有と経営が分離されていません。このような会社では、特定の株主の意向により、税額を不当に減らす目的で経済合理性に欠けた行動をとってしまう可能性が高いために、租税回避防止の観点から、法人税法上は同族会社に対して特別な規制を設けています。

同族会社とは
法人税法上の同族会社とは、3人以下の株主により、株式の50%超を保有されている会社のことをいいます。「3人以下」といっても、家族や従業員等の同族関係者が株主を保有する場合も考えられます。このため、親族関係や雇用関係等にある者を一まとめのグループとして、3つ以下の株主グループにより株式が50%超を保有されているか否かで同族会社を判定することになります。

同族関係者とは
「同族会社」であるかどうかを判定する際の同族関係者とは、以下の通りです。

1)同族関係者となる個人
①株主の配偶者、六親等内の親族、三親等内の姻族
②株主と事実上婚姻関係にある者
③個人である株主の使用人
④、①~③以外の者で株主から受ける金銭等で生計を維持している者
⑤、②~④の者と生計を一にするこれらの者の親族

2)同族関係者となる法人
株主が発行済株式の総数の50%以上の株式を有する会社等

3つのグループで持株比率50%超(55%)となり、同族会社と判定されます。

【関連コラム】
法人税法上の留保金課税とは?みなし役員とは?
法人税法上の留保金課税のしくみ(特定同族会社)
法人税法上のみなし役員と使用人兼務役員の判定

【コラム執筆者】
田中豪経営会計事務所 / 船場中央税理士法人
公認会計士, 税理士 田中 豪