定期借地権とは①3つの類型|弁護士 浜本光浩

掲載日 : 2017年6月17日

借地借家法に定められた借地権とは、建物の所有を目的として他人の土地を借りて利用する権利(借地借家法2条)であり、通常は地主(土地所有者)に地代を支払うことにより、他人の土地を利用することになります。

旧借地法の借地権,
借地人に強い権利を認め、借地人が希望すれば、地主に「正当事由」が認められない限り、契約の更新を拒絶することができないものでした。実務上、正当事由が認められるには相当の高いハードルがあることから、「土地は一度貸し出すと半永久的に帰ってこない」と言われるようになりました。

定期借地権制度の創設
この結果、一定期間だけ遊休地を貸したい地主にとっては、旧借地法の借地権は使いづらいものでした。
そこで、借地借家法(平成4年8月1日施行)により、一定の契約条件のもとに一定期間が経過すれば、地主の「正当事由」を必要とせずに借地契約が終了する「定期借地権制度」が創設されました。

定期借地権の種類
定期借地権は、一般定期借地権、建物譲渡特約付借地権、事業用定期借地権等の3つの類型があります。

  一般定期借地権  建物譲渡
特約付借地権  
事業用定期借地権等 
  事業用借地権 事業用定期借地権
期間 50年以上 30年以上 10年以上30年未満 30年以上50年未満
目的 制限なし 制限なし 事業用 事業用
契約方法 公正証書等の書面 制限なし 公正証書 公正証書
契約更新 更新なし
期間延長なし
(特約)
更新なし
期間延長なし
(特約)
適用なし 「なし」との
特約可能
借地の返還  原則:更地で返還 更地で返還 原則:更地で返還
契約更新、建物の築造による存続期間の延長、建物の買取請求をしない旨の特約に基づき、期間満了により借地契約が終了 借地上の建物を地主に相当の対価で譲渡することにより借地権の消滅が可能 存続期間、更新、建物買取請求等に関する借地借家法の規定が適用されず、期間満了により借地契約は終了 特約により建物の築造による存続期間の延長を排除可
根拠条文 借地借家法22条 借地借家法24条 借地借家法23条 借地借家法23条

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定期借地権とは③建物譲渡特約付借地権
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【コラム執筆者】
きっかわ法律事務所
弁護士 浜本 光浩