オーダーメイド賃貸とは?サブリース契約との違い|不動産鑑定士 伊東玉喜

掲載日 : 2017年3月25日

オーダーメイド賃貸とは、賃借人の指定した仕様で賃貸人が建築した場合における賃貸借をいいます。

賃借人の注文により建設された建物から得られる事業収益を賃料の原資として、賃貸人が賃貸収入を得ることにより、賃貸人は投下資本の回収等をはかるものであり、経済的実体としては、賃貸人と賃借人の共同事業としての性格を有しています。このため、オーダーメイド賃貸は通常長期にわたることが多く見られます。

オーダーメイド賃貸においては、賃借人の希望した建物を賃貸人が建築することになりますが、この建物の汎用性(※)の有無で賃貸人のリスクが高くなります。
※特定の用途に限られず、幅広く活用できる建物

オーダーメイド賃貸に限ったことではありませんが、賃貸借契約には契約解除の可能性があります。
賃貸借契約が終わりに近づいた時点における契約解除の場合であれば、投下資本を回収できている可能性もあります。しかし、賃貸借契約が比較的浅い時点における契約解除の場合、投下資本を回収できていない上、次の賃借人を探そうにも、建物が特殊であるため、なかなか賃借人が見つからないといったリスクがあります。

例)高齢者施設のような建物である場合、間取り等が特殊であるため、汎用性が低いと言えます。
一方、ラーメン店のような飲食店舗である場合、特殊性が低いため、汎用性が高いと言えるでしょう。

サブリース契約との異同点
オーダーメイド賃貸はサブリース契約と類似するものとして比較されます。
①類似点
地主に対し、企画設計、事業収支計画、スケジュールといった事業計画を提案し、当事者間の合意により基本協定を締結し、建物一括賃貸借契約を締結する点があげられるでしょう。
②相違点
サブリース契約がエンドテナントを募集して建物を管理運営する事業であるのに対し、オーダーメイド賃貸は建物を自ら利用して事業を行う点にあります。

【コラム執筆者】
株式会社クラヴィス鑑定事務所
不動産鑑定士 伊東 玉喜