登記済証(権利証)とは?登記識別情報とは?│司法書士 脇田直之

掲載日 : 2017年3月13日

登記済証とは
売買や相続により不動産を取得した場合、所有権移転の登記手続きが必要となります。この手続き完了後、新たに登記名義人となった者に対し、法務局から発行される書類のことを「登記済証」と言います。
通称「権利証」、「登記済権利証」とも呼ばれています。
ただし、平成17年の不動産登記法改正により、「登記済証」は「登記識別情報」に切り替わることになりました。

登記済証(権利書)の表紙

(左)表紙    (右)1ページ目

登記済証(権利書)・登記官のはんこ

受付日及び受付番号とともに法務局の赤い印が押してあります。

登記識別情報とは
登記済証に代わるものであり、12桁の英数字で構成された番号がパスワードとなっており、目隠しのシールが貼られています。
このシールは一度剥がすと元に戻せないため、剥がさずに保管することをお勧めします。
なお、このパスワードはランダムに決定されるため、自分で番号の指定をすることはできません。

法改正以降に売買や相続により不動産を取得した際、登記済証ではなく「登記識別情報通知」という書面が発行されます。ただし、平成17年以降一斉に登記識別情報通知に変わった訳ではなく、順次変更していったため、法務局によっては平成17年以降でも登記済証が発行されている場合もあります。

平成28年に体裁が変更され、新体裁の登記識別情報通知が順次発行されています。

登記識別情報

(左)旧の登記識別情報通知  (右)新しい登記識別情報通知
いずれも下部に12桁の番号が付されています。上図は目隠しのシールをはがした後になります。
新旧の違いは用紙サイズ(新のほうは少し小さくなっています)と、12桁の番号の目隠し方法(旧は目隠しシールですが、新はシールでなく折込式となっています)です。

同じ点(本人確認書類としての役割)
いずれも土地や建物を購入したとき、受領する書類であり、「本人を確認し得る書類」という点がポイントとなります。

すなわち、従来は登記済証という書面と共に、本人の実印及び印鑑証明書を併せて本人確認をしていました。法改正後は登記識別情報というパスワードで、所有者本人を確認することになっており、このパスワードを知っている人が不動産の権利者と見做されるため、パスワードの管理が非常に重要となります。

いずれも、自分が不動産を所有していることを第三者に証明できる書面であり、後日その不動産を売却する場合、住宅ローンの借り換えを行う場合に必要となります。
この意味で、「権利証」、「登記済証」、「登記識別情報」は同じものを指していると考えても良いでしょう。
なお、もし紛失したとしても、再発行はされないので注意が必要です。

異なる点
「写し」が有効か否かが大きなポイントです。
登記済証は、法務局の赤い印が押してある書面ですが、そのコピーでは今後の売買や抵当権設定といった登記に使用することはできません(原本が必要)。

一方、登記識別情報は12桁のパスワードです。このパスワードをコピーまたは他の紙にメモしたりして、きちんと管理できていれば、登記識別情報通知そのものを紛失しても問題はありません。ただし、盗まれた場合、そのパスワードを知られるリスクがあります。

【コラム執筆者】
IS司法書士法人/IS行政書士事務所
司法書士, 行政書士 脇田 直之