自己破産を申し立てた場合における生活への影響

掲載日 : 2013年9月2日

個人が破産をしても、全財産を失うものではなく、当面の生活費や日常生活に必要な家具、衣類などはそのまま保有することができます。さらに、破産者の生活状況や収入状況などを考慮のうえ、生活に必要と考えられる財産(原則として99万円以内の財産)は残すことができますし、破産申立後に得た給料等の収入は、生活のために使って構いません。したがって、破産をしたからといって急に生活ができなくなるというわけではありません。

また、破産をしたからといって、選挙権を失ったり、破産の事実が戸籍や住民票に載ったりすることはありません。もっとも、破産手続の開始決定や免責決定が出た場合には、破産者の氏名や住所とともに、その旨が官報(国が発行する機関誌のことです)に掲載されます。官報を定期的に閲覧している人は多くないでしょうが、最近では、破産者の情報を収集して、有料で情報提供をしている業者などもあるようです。

なお、破産手続の開始に伴い、弁護士、保険外交員、警備員などになれないといった一定の資格制限があり(ただし、免責決定を得ることで復権します)、破産手続中は破産者宛の郵便物は全て破産管財人に転送され、破産管財人により内容が確認されるという制約はあります。
また、もしも保証人がいる場合には、破産者の債務が免責されても保証人の責任は免除されませんので、その点についても注意する必要があります。
その他、破産をすることが解除事由になっている契約等も考えられますので、破産をしたときに具体的な影響については専門家にご相談ください。

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【コラム執筆者】
中本総合法律事務所
弁護士 宮崎慎吾