地積測量図の見方②時代による特徴

掲載日 : 2013年7月19日

地積測量図は一筆の土地の地積(面積)に関する測量の結果を明らかにする図面であり、現地における境界点を公証する唯一の資料として重要な役割を担っています。

現在では地積測量図は重要な書類として永久に登記所(法務局)に備付けられることになっていますが、当初から地積測量図の提出、作製規格、保存が厳格化されていた訳ではありません。
地積測量図は以下のような法改正を経て、現在のような精度の高い書類が作製されることになったため、作製年代に応じて、留意すべき点があると言えます。

改正年 改正事項と特徴 当時の状況 地積測量図
~S35  土地台帳事務の法定添付書類の時代 境界問題も少なく、境界線を明確にする必要が無かった  — 
役所に土地を分筆したことを報告するための図面
S35.4

S52.9
 
土地台帳と登記簿の一元化
地積測量図の提出が厳格化
土地取引で面積や境界線を正確にする動きが一部見られる  アナログ時代
精度が劣る
境界標がなく、復元性を考慮していない  
図面の保存
面積表示に重点
S52.10

H5.9
 
筆界に境界標がある場合は境界標の表示 現地で境界測量や立会いが行われる
デジタル機器の普及も始まり、正確な距離測定が可能になる  
境界標の表示
残地の測量なし
境界線の確認が、まだ不十分  
正確な面積・土地形状を記載する動き
H5.10

H17 3  
筆界に境界標が無い場合における記載事項の義務化 測量機器の発達と普及
測量や立会いがより厳密に  
デジタル時代
境界標が無い場合も現地特定可能に  
復元性(境界杭を地積測量図から復元)が求められる
H17.3

現在
 
不動産登記法の全面改正(H16) 自然災害等により現地の形状が不明になった場合でも、土地の所在と境界線の確定が求められる  座標値の記載
全筆測量の義務化
平面直角座標系の番号又は記号、測量年月日の記録が義務化(H22)  
より高い復元性(公共基準点の使用)

【関連コラム】
法務局の地積測量図とは?
地積測量図の見方①記載例
地積測量図の見方③昭和52年まで
地積測量図の見方④昭和52年~平成17年
地積測量図の見方⑤平成17年以降

【コラム執筆者】
フェイスフル登記測量
土地家屋調査士 仲田 隆司