不動産の価格を求める鑑定評価の方法と価格の三面性

掲載日 : 2013年7月16日

不動産の価格を求めるにあたって、不動産も一般の財(自動車や洋服など)と同じ視点にたって評価を行います。

例えば、一般の財(自動車)を購入する際、以下の点に留意して、商品の価値判断をしていると考えられます。

費用性 その自動車を作るのにどれくらいの費用がかかったか
市場性 その自動車と同じような他の自動車がどれくらいで売られているか
収益性 その自動車を購入したことにより得られる収益や満足度

不動産も自動車などの一般の財と同じであり、費用性、市場性、収益性(これを価格の三面性といいます)に留意して購入すると考えられています。
そこで、不動産の価格を求めるにあたって、こうした考え方をベースにおいて鑑定評価を行っていきます。

価格の三面性 手法 説 明
費用性 原価法 その不動産を再調達するためにはどれくらいの費用が投じられるか
市場性 取引事例比較法 その不動産と同じような不動産がどれくらいで取引されているのか
収益性 収益還元法 その不動産からはどれくらいの収益が得られるのか

原価法、取引事例比較法、収益還元法といった3手法により求めた価格は、まだ試算段階であるという意味から「試算価格」と呼ばれており、鑑定評価額ではありません。

各試算価格はそれぞれ異なった視点から求められた価格であり、相互に補完すべきであり、等しく妥当性を有しています。
ただし、不動産は個別性が強いため、不動産の利用方法や不動産が存する地域の状態などを考慮した上、どの試算価格を重視するか又はいずれも等しく扱うかを判断し、最終的に鑑定評価額を決定することとなります。

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【コラム執筆者】
株式会社クラヴィス鑑定事務所
不動産鑑定士 伊東 玉喜