共有物分割の方法

掲載日 : 2013年6月6日

共有目的物の利用
民法は、249条以下に共有に関する規定をおいています。
共有目的物の利用について、民法は

使用」については単独で可能(249条)
管理」については持分の価格による過半数で決する(252条本文)
保存行為」については単独で可能(252条但書)
変更」については全員の同意が必要(「処分」も含む)(251条)

と定めています。

共有目的物が自動車だった場合、誰がいつ使うのかという使用方法については、「管理」に該当し、修理や点検については、「保存行為」に該当し、処分については、「変更」に該当します。

なお、それぞれの持分権の譲渡については、明文の規定はありませんが、自由であるとされています。

共有物の分割(話し合いによる分割)
共有者には、共有物の全部についてそれぞれが持分に応じた使用を認められています。

この点、共有者同士の仲が良い場合は問題がなくても、共有者間で仲違い等が起こった場合など、共有者がその共有状態を解消したいと考えることが起こりえます。このように共有状態を解消したいと考えた場合、どのような方法があるのでしょうか。

まず、話し合いによる分割の方法が考えられます。
民法は、各共有者が、いつでも共有物の分割を請求できる(256条1項本文)旨規定しています。このように、法が分割の自由を重視するのは、そもそも「共有」という状態は、他の共有者と意見が合致しなければ目的物を十分に利用・改良できず、経済的に見て不利益な状態であり、なるべく早く分割して単独所有に移行する方がいいという判断に基づくものであると言われています。

また、分割の方法としては、

現物分割:共有物を持分割合に応じて物理的に分割する方法
代価分割:共有物を売却してその対価を持分割合に応じて分割する方法
価格賠償:現物分割の結果生じる過不足分を支払うことで調整を図る方法

という3つの分割方法が考えられます。

このように、共有状態を解消したいと考えた場合には、残りの共有者に対して、共有物の分割を求め、分割の時期や方法について話し合いをして決めることができます。

もっとも、話し合いでは解決しなかった場合、どのような方法が残されているのでしょうか。この場合、裁判所に共有物の分割を請求していくことになります。

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【コラム執筆者】
弁護士法人 近畿中央法律事務所
弁護士 三村雅一

事務所HP :
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