保証人とは?連帯保証人とは?

掲載日 : 2013年4月17日

保証人とは,主たる債務者(以下「主債務者」といいます。)がその債務を履行しない場合にその履行の責任を負うことによって,主たる債務を担保するものです。

これに対して,連帯保証人とは,保証人が主債務者と連帯して債務を負担するものです。
銀行から融資を受けるような場合,保証人ではなく,連帯保証人を立てることを求められることが通常でしょう。

それでは,この「連帯」という文言は,どのような意味を持っているのでしょうか? これが今回のコラムのポイントです。

債権者からいきなり請求される!?
保証人は,主債務者が履行しないときに履行の責任を負います(保証債務の補充性)。つまり,銀行から融資を受けた借主が返済できないときに,保証人は,支払を求められるわけです。このような保証債務の性質から,原則として,保証人は,債権者から支払を求められた場合,まず主債務者に請求してくださいと反論することができます。さらには,債権者が主債務者に請求した後でも,保証人は,主債務者には資力があって,強制執行も容易だということを証明すれば,債権者は,まず主債務者の財産に強制執行しなければなりません。

ところが,連帯保証人には,保証人のような反論や証明が認められていません。そのため,連帯保証人は,主債務者が返済を怠っていなくても,債権者からいきなり請求される可能性があるわけです。

連帯保証人に請求すれば主債務者にも請求したことになる!?
債権者が保証人に対して請求し,保証債務の消滅時効を中断させたとしても,その効果は,主債務者には及びません。

他方,債権者が連帯保証人に対して請求し,保証債務の消滅時効を中断させた場合,その効果が主債務者にも及び,主たる債務の消滅時効をも中断させることになります。

連帯保証人が数人いても全額支払わなければならない!?
保証人が数人いる場合には,保証人は,各々債権者に対して,主たる債務の金額を平等に分割した額だけ保証債務を負担します。つまり,各保証人は,主たる債務の金額を人数で均等に割った分だけ支払えばよいのです。

しかし,連帯保証人が数人いても,このような分割は許されず,連帯保証人は,主たる債務の全額について,支払責任を負わされます。

以上のように,概して,連帯保証人の責任の方が保証人の責任よりも重いといえるでしょう。逆にいいますと,債権者としては,債権回収を実現しやすいという点で,保証人よりも,連帯保証人を立ててもらう方が有利ということになります。

連帯保証人の責任の方が保証人の責任よりも重いのは,お金の貸し借りの場合だけでなく,賃貸借契約を結ぶ場合でも基本的には同じですので,連帯保証人になるように頼まれた方は,熟慮の上で,連帯保証人として署名・捺印されるかどうかをお決めになさってください。

【コラム執筆者】
えにし法律事務所
弁護士 矢倉 良浩