遺贈の種類、包括遺贈とは?特定遺贈とは?

掲載日 : 2013年4月10日

遺贈には包括遺贈と特定遺贈の2種類があります。

包括遺贈
財産の全部または一定の割合を譲渡することを言います(民法第964条)。
例えば、「財産の5分の1を○○さんに遺贈する」というように全体に対する配分割合を示します。
この場合、遺贈で財産を受け取る人(包括受遺者)は相続人ではないですが、相続人と同じ権利義務を、その割合に応じて承継することになります。すなわち、プラスの財産のみでなく、マイナスの財産も包括して引き継ぐことになります。

特定遺贈と違い、遺産を配分する割合を決めて財産を譲るため、時間経過による財産構成の変化にも対応が可能となります(特定遺贈との違い)。

特定遺贈
特定の財産について譲渡することを言います(民法第964条)。
例えば、「○○市○○町○番○号の土地500㎡を遺贈する」、「○○銀行○○支店の定期預金○○番を遺贈する」というように財産を特定しておきます。
将来、遺贈の効力発生時(遺言者の死亡時)に、受遺者に当然に財産が移転することになります。

特定遺贈は財産が明確で遺言も執行されやすい利点があります。
また、財産が特定されているため、包括遺贈と違い、受遺者がマイナスの財産(借金)を引き継ぐリスクがありません(包括遺贈との違い)。
なお、遺言書の作成から相続までが長い期間にわたり、この間に遺贈する財産を処分してしまった場合には遺言は無効になります。

また、農地を特定遺贈した場合は、農地法の許可があって初めて土地の所有権移転の効力が生じるなど、法律によって効果発生の要件が定まっているものもあります。

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【コラム執筆者】
勝司法書士法人
司法書士 勝 猛一