遺贈とは?贈与・死因贈与との違い

掲載日 : 2013年4月9日

遺贈とは
遺贈とは、遺言により財産の全部または一部を無償で譲与する行為を言います(民法964条)。

遺贈する者を「遺贈者」といい、遺贈によって利益を受ける者を「受贈者」と言い、受遺者の意思とは無関係に遺言者の一方的な遺言により生じます。

遺贈と贈与は、よく似ていますが、遺贈は遺言者の単独の行為であるため、契約行為である贈与契約とは異なります。
また死因贈与は、贈与者と受贈者が、贈与者の生前に贈与者の死亡を条件として財産を贈与する契約(合意)を交わしていますので、生前に受贈者の承諾が必要となります。
しかし、贈与の効力が生じるのが遺贈と同じタイミングなので、遺贈の規定が多く準用されています。

なお、遺贈は15歳以上に達すれば行うことができます。

受遺者になることができる者
・相続人を含む個人のみならず、法人でも可能
・胎児も受遺者になる

遺言で受遺者として定められていても、相続欠格者(民法891条)は受遺者になることができません。
遺言者の死亡より先に受遺者が死亡すると、遺贈は効力を生じないので、遺言書の作成時には注意が必要です。
※遺贈の効力が生じない場合、遺贈対象の財産は相続人に帰属することになります。

遺贈をお勧めする場合
以下のように、生前にお世話になった相続権のない個人または法人・団体に対し、財産を残したい場合、遺贈をすることをお勧めします。

・一番私たちの世話をしてくれた子供の「配偶者」に財産を譲りたい
・入籍はしなかったけども一緒に暮らしてきた「内縁の妻」に財産を残したい
・療養や看護などでお世話になった人に財産を譲りたい
・会社や団体に寄付したい(あしなが育英基金など)

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【コラム執筆者】
勝司法書士法人
司法書士 勝 猛一