代位弁済とは?法定代位の流れ

掲載日 : 2013年4月8日

1.代位弁済とは
金融機関から住宅ローンの融資を受ける際には、保証会社と「保証委託契約」を締結することが一般的です。そして、債務者の住宅ローンの返済が滞った場合には、保証委託契約を締結した保証会社が債務者に代わって金融機関に返済することになります。
このように、債務者以外の者が、債務者に代わって債権者に債務を弁済することを代位弁済といいます。

2. 代位弁済の種類
代位弁済には2つの種類があります。
まず、弁済をすることについて「正当な利益」を有しない者が債務者に代わって弁済した場合を、「任意代位」といいます。任意代位の場合には、債権者の承諾を得なければ代位できないこととされています(民法499条1項)。
次に、弁済をすることについて「正当な利益」を有する者が債務者に代わって弁済した場合を、「法定代位」といいます。法定代位の場合には、債務者に代わって弁済したという事実があれば、債務者の承諾を得なくても、当然に債権者の権利に代位することができます(民法500条)。「正当な利益」を有する者として判例上認められた者としては、保証人、連帯債務者、抵当不動産の第三取得者などがあります。
冒頭にあげた保証会社は、民法上の保証人ですので、債務者に代わって弁済すれば、弁済の範囲で求償権を取得するほか、その支払いの確保のために、元々の債権につけられていた担保権なども法定代位により取得することになります。

3. 代位弁済の流れ
債務者のローン返済が滞ると、債権者(金融機関)から「期限の利益の喪失」という通知が届きます。
債務者が期限の利益を喪失すると、債権者は、債務者のみならず保証会社にも残債務の一括弁済を求めることになります。
保証会社は、債務者が期限の利益を喪失すると、債務者に代わって弁済を行う旨の通知を債務者に行った上で、債権者(金融機関)に残債務の全部と延滞利息を一括して弁済します。

保証会社の弁済は法定代位になりますので、保証会社は弁済によって債務者に対して求償権を取得し、債権者に弁済したものの支払いを債務者に求めることができるだけでなく、その支払いの確保のため、元々の債権につけられていた担保権などを行使することができます。ですので、債務者の立場からすれば、代位弁済された後は、保証会社との間で債務の支払いや担保の処分などについて交渉する必要が生じることになります。

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【コラム執筆者】
きっかわ法律事務所
弁護士 浜本 光浩