離婚!話し合っておくべきことは?(子どものこと①親権)

掲載日 : 2013年3月25日

離婚を決意した場合に、具体的にどんなことを話し合って決めればいいのか?
今回は、子どもの親権についてお話しします。

親権者にはどちらがなるのか
離婚をするにあたり、まずは、子どもの親権者に父・母のどちらがなるか、を決める必要があります。
離婚について合意していても、親権者が決まらなければ、離婚届は受理してもらえません。

以前は、争いなく母親が親権者になることが多かったですが、最近は父親が親権を主張するケースが増えました。子ぼんのうのパパには気の毒ですが、親権を争った場合、母親が有利ということは否定できません。「五分五分であれば母親、母親に『何か大きなマイナス』があれば、それで初めて五分五分」といった感じでしょうか。

もっとも、最近は、父親自身は仕事で子どもの面倒を見ることができなくても、父親の両親等、周辺の「子どもの面倒をみる環境」を総合的に判断するようにはなってきたように思います。それでも、男性にとっては親権の取得は高いハードルです。

不倫をした母親は親権者にはなれない?
妻の不倫が原因で離婚をすることになったような場合、夫としては、親権を渡したくない気持ちは、それ以外の原因による離婚のとき以上に大きなものかと思います。
しかしながら、不倫をしたから「即母親失格」の烙印が押される、というわけではありません。もちろん、マイナス要素にはなりますが、不倫だけでは、まだ「大きな」マイナス要素ともいえず、妻がきちんと子育てをしている場合なら、「五分五分」にまでもならないという印象です。

親権を渡してしまうと?
親権者は「子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。」(民法820条)ものです。これまで両親で共同行使していた親権が、どちらか一方に属することになります。

親権者にならなくても、子どもに対する扶養義務は存続しますし、親子の縁は切れることはありません。親権者にならなくても、養育費を支払い続け、子どもとの面会交流ができているような元夫婦の間では、「親権者になれなかった親」の側にもあまり不満は生じないでしょう。

しかしながら、子どもと別れたくなくて離婚にも消極的だったのに、親権を手放して離婚し、子どもとの面会交流が思うようにいかなかったりすると、後悔する方も多いです。
たとえば、未成年の子どもが法律行為をするときには法定代理人の同意が必要ですが、この「法定代理権」を持つのは親権者です。親権者となった親が、別の相手と再婚し、その再婚相手と子どもの養子縁組の承諾をするのも親権者です。そうして再婚相手と子どもが養子縁組をすれば、再婚相手も親権者となるので、離れて暮らす親は、なかなか会いにくくなってしまったりします。

私自身は、たとえ夫婦が離婚をしても、子どもは父親からも母親からも愛情を受けられる環境においてあげるのが親の務めだという考え方ですが、離婚後の面会交流がスムーズではないケースも多く、胸が痛むことも多いです。

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【コラム執筆者】
フォーゲル綜合法律事務所 堺事務所
弁護士 藤田 さえ子