離婚を決意…話し合っておくべきことは?(財産分与・慰謝料・養育費)

掲載日 : 2013年2月20日

離婚を決意した場合に、具体的にどんなことを話し合って決めればいいのか?
今回は、お金の面についてお話しします。

もっとも、どちらかが離婚を決意した場合でも、「離婚をするかしないか」「子どもの親権者にどちらがなるか」に争いがあると、それらに争いがないことを前提とした金銭の話に進めませんので、今からの話は、その点の争いがない場合のお話です。

財産分与
まず一つは「財産分与」。
婚姻してからの収入は、夫婦のどちらに入った収入であっても、夫婦が協力して得た収入ですので、夫婦の「共有財産」です。夫名義の預金も妻名義の預金も(ただし婚姻後の預金に限る)、2人の「共有財産」として、両方を足して2で割って分けるのが財産分与の原則的な考え方です。「全部自分が働いた金だ!おまえは家事をしただけで金を稼いでないじゃないか」は通用しません。しかし、夫婦が協力して得た収入以外の財産(たとえば婚姻後に親から相続した遺産など)は「特有財産」ですので、財産分与の対象とはなりません。

実際の紛争では、相手がどんな財産を持っているかがわからずにもめることが多いです。法律上も、相手の財産の「調査権」のようなものは規定されていません。そのほか、共有不動産やローンの残った不動産を分割することにも色々な問題があります。
参照コラム→離婚をするときに不動産はどう分けるの?

財産分与ではないですが、平成19年から始まった「年金分割」の制度も、離婚の際に夫婦で築いた共有財産を分割するという考え方は同じといえます。

慰謝料
もう一つは、慰謝料です。
なんとなく「離婚をすれば女性が慰謝料をもらえる」というイメージを持っているかたが多いように思いますが、慰謝料は、相手に精神的な損害を与えるようなことをした人が払うものであって、すべての離婚事案で慰謝料が発生するわけではありません。
お互いに性格の不一致を感じて「離婚しましょう」と同意したような場合には、慰謝料を請求する権利はどちらにも発生しません。離婚の際に慰謝料が支払われる典型的な事例は、不貞行為(浮気)や暴力などでしょうか。

養育費
もう一つは、お子さんのいる方の養育費です。
これもなぜか「相場は1人3万円(または5万円)ですよね?」と聞かれることが多いのですが、家庭裁判所が作成した「養育費算定表」というものがあり、養育費を支払う側の収入、子どもを育てていて養育費をもらう側の収入、子どもの年齢・人数に応じておよその額が決められています。
たとえば、支払う側の年収が600万円(税込)、受け取る側の年収が200万円(税込)、14歳以下の子どもが2人という場合であれば、養育費の額は、2人に対して月額「6~8万円」というのが実際の相場です。

【関連コラム】
離婚!話し合っておくべきことは?(子どものこと①親権)
離婚!話し合っておくべきことは?(子どものこと②養育費と面会交流)

【コラム執筆者】
フォーゲル綜合法律事務所 堺事務所
弁護士 藤田 さえ子