売買・賃貸する場合の消費税

掲載日 : 2013年1月16日

(1)不動産を購入したときの消費税等

消費税法上、土地等の譲渡は消費税が課税されない非課税取引、建物の譲渡は消費税が課税される課税取引とされています。
したがって、土地の購入価格には課税されず、住宅の建築価格には消費税が課税されます。建売住宅やマンションを購入する場合には、購入価格は土地代と建物代とに分けられ、建物価格に対してのみ消費税が課税されます。
不動産購入に伴う付随費用に係る消費税等の取扱いについてまとめると表のようになります。

【Point!】
売買契約書に土地価格と建物価格を分けている場合や消費税を明記している場合は建物価格がはっきりしていていいのですが、土地建物合計で売買代金を表示されている場合も多くあります。
買った時点では問題ないのですが、譲渡する場合の譲渡所得の計算は、建物の減価償却費(経年により価値が下がること)を加味しないといけないので、建物価格を調べる必要があります。
そんなときは、土地の買った当時の時価を調べたり、建物の標準的な建築価格から算出したりして分ける必要がありますので、あらかじめ調べておくとよいでしょう。

不動産購入時の付随費用に係る消費税

  消費税等が課税されるもの 消費税等が非課税のもの
売買代金等 建物売買代金
仲介手数料
土地売買代金
登記費用等 司法書士手数料
土地家屋調査士手数料
登録免許税
不動産取得税
融資関係 ローン事務手数料 火災保険料・地震保険料
保証会社への保証料
団体生命保険の保険料

(2)土地を貸す、借りる場合の消費税

土地もしくは土地の上に存する権利の貸付けについては通常非課税取引とされていますが、次のようなケースでは消費税等の課税の対象となります。

  • 貸付期間が1ヵ月に満たない一時的な貸付け
  • 施設の利用に付随して土地が利用される貸付け
    ・設備(フェンス・コンクリート敷き)のある駐車場の使用料
    ・建物、テニスコートなどの施設の利用に伴う貸付け

(3)建物を貸す、借りる場合の消費税

賃貸住宅の家賃については、原則として非課税となっています。ただし、住宅の家賃でも1ヵ月未
満の貸付けの場合や、別荘の家賃については課税の対象になります。
なお、家賃には礼金、更新料、敷金および保証金等で返還しない部分や住宅部分にかかる共益費等も含
まれます。
事務所、店舗等の貸付けによる賃料については、課税の対象になります。

(4)住宅を売却したときの消費税等

事業者でない個人が住宅を売却しても消費税等は課税されません。
また、売主が消費税等の課税事業者の場合でも、自宅として使用していた住宅の売却の場合は、事業と
して行うものではないので消費税等は課されませんが、本来の事業の用に供されていた事務所、店舗、
賃貸住宅等を売却した場合には課税されるケースもあります。

(5)消費税率の引き上げ

政権は、代わりましたが、消費税増税法案は成立していますので、消費税率は2014年4月から8%、2015年4月から10%に引き上げられることは決まっています。
建築などの請負契約には特例措置があります。
2013年9月30日までに締結した契約については、その引き渡しが2014年4月以降であっても、消費税率5%が適用されます。
住宅の建築をお考えの方は、消費税だけ考えると2013年9月までに契約するのが得策と言えるでしょう。

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消費税率が8%になっても5%の負担が認められる場合

【コラム執筆者】
税理士法人トレイス 焔綜合会計事務所
税理士 佐野 元洋