不動産を複数の人で共有した方が良い場合

掲載日 : 2013年1月4日

一般的に、不動産の共有は避けた方が良いと言われます。
私も相続税の申告を受託した際に、遺産分割に関する意見を求められた時には、一般論としてそのように申し上げることもあります。

例えば、賃貸マンションとその敷地を兄弟3人で相続し、それぞれ1/3ずつの共有名義にした場合を考えてみます。

兄弟でも子供時代ならともかく、いずれは各人が配偶者をもち、子供を養い、皆が違う人生を歩むことになります。
場合によっては、家賃をもらうよりも売却して一時金が欲しい人が出てくるかもしれませんし、担保として銀行に賃貸マンションを差し入れて、お金を借りたいという人が出てくるかもしれません。(共有持分の場合、1人で全体の換金処分ができないため、銀行から見た担保力は弱くなってしまいます)

また、将来は当然のごとく兄弟世代から従兄弟世代へと進んでいくことになります。賃貸マンションも年月の経過とともに老朽化していくため、この物件の建て替えや修繕をめぐっての金銭の争いが起こる可能性もあります。

しかし、共有にした方が良いと思うケースもありました。
その案件では、一代とばしてお孫さんに先祖代々の土地を相続させたいというご相談でした。

この場合、お孫さんが若いが故に、騙されたり、一時のお金欲しさに土地を売ってしまったりすることが考えられます。よって、私からは、お孫さんが99%・お父さんが1%でも良いので、「お孫さんの暴走を防ぐための共有」をお勧めしました。

共有にすることで、1人の一存で処分することができないということを逆に利用することができる場合もあると思います。

【コラム執筆者】
須田税理士事務所
税理士 須田浩之