内容証明郵便とは②どんなときに内容証明郵便を使うのか

掲載日 : 2012年12月26日

一定の意思表示等をしたことを後日証明する必要があるとき
例えば、Aさんが訪問販売で買った商品をクーリングオフしようと考え、「クーリングオフします。」という内容の文書を普通郵便で販売業者に送ったとします。この場合、販売業者から「そんな手紙は届いていません。本当に送ったのですか?」「クーリングオフ期間が過ぎていますので返品はできません。」と言われてしまうと、Aさんはクーリングオフ期間内にその文書を送ったことを証明するのが難しく、大変苦労することになります。
これに対し、Aさんがクーリングオフの文書を内容証明郵便で送っていた場合、Aさんが差し出した手紙の内容や差出日を郵便局が証明してくれますし、配達証明付きにしておけば、その手紙が確かに販売業者に届いたことも証明できますから、クーリングオフの文書を「送った」「送っていない」という無用な争いを避けることができます。

このように一定の意思表示等をしたことを後日証明することが必要な場合に、内容証明郵便は大変役に立ちます。

相手方に対する心理的効果を期待できるとき
また、相手に対する心理的効果を期待して内容証明郵便を使うこともあります。
例えば、AさんがBさんに貸したお金について、「〇月〇日までに返してください」という請求書を内容証明郵便でBさんに送ったとします。
内容証明郵便は、誰が誰にいつどのような文書を差し出したかを証明してくれるものにすぎず、差し出された文書の内容が正しいことまで証明してくれるものではありません。ですから、普通郵便で送った請求書も内容証明郵便で送った請求書も法的な効果に差があるわけではありません。

ただ、内容証明は正式な文書という厳格なイメージが定着していますので、受け取った相手方に「きちんと返さなければいけない」という心理的効果をもたらす場合があります。
特に、法律の専門家である弁護士が代理人として内容証明郵便を差し出した場合には、法的根拠に基づく正当な請求であるという理解も加わり、受け取った相手に与える心理的効果がより強くなる傾向があるようです。
このような心理的効果を期待して、普通郵便ではなく内容証明郵便が使われることもあります。

その他法律上内容証明郵便で送る必要があるとき
このほかにも、債権譲渡の通知を確定日付のある証書で行う必要がある場合(民法467条2項、民法施行法5条6号)など、法律上一定の効果を得るために内容証明郵便が使われることもあります。

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【コラム執筆者】
岡村法律事務所
弁護士 岡村 勇人