登記簿の地積について

掲載日 : 2012年12月19日

登記簿に記載されている地積の表示は、登記簿の「原因及び日付」欄に分筆、地積更正の記載がある場合や、土地区画整理、国土調査等が行われた土地を除き、明治時代の地租改正事業、全国地押調査事業の中で、地租(税金)を賦課、徴収するための課税台帳であった土地台帳の地積の表示となっています。

当時の測量は、縄などを用いた簡易な測量で、測量知識の乏しい個人が測量したものを、官が短期間で検査を行うものであったため、なるべく地租(税金)が少なくてすむように実際より少なく測ることもあり、近代測量による実測面積と比較すると、大きな差異を生じる一因となっています。
そういった背景から、土地の実測面積と登記簿上の面積が一致しない場合に、「縄延び」「縄縮み」と呼ばれることがあります。

「縄延び」=実測面積 > 登記簿記載面積
「縄縮み」=実測面積 < 登記簿記載面積

また、法務局に地積測量図の備付のある土地であっても注意が必要です。
昭和35年に「不動産登記法の一部を改正する法律」に基づく表示に関する登記制度が創設され、土地の新たな表題登記や地積の変動を生じる分筆登記等を申請する場合には、地積測量図を添付することになり、以後の登記申請の際に地積測量図は法務局に順次備え付けられるようになりました。

しかし、地積測量図の作成日によっては、現在は当然に行なわれている境界の立会確認が行なわれなかったり、現地で測量をしないまま図面上だけで作製されたものや、分筆後の地積が残地計算(分筆前の登記地積から測量計算した分筆地の面積を差し引く方法)によるものあり、登記簿の地積と実測面積とが合致しないことがあります。

従って、登記簿の地積については、必ずしも実測と合致しているとは言えず、登記簿の原因日付欄や地積測量図面に十分留意して判断する必要があります。

【コラム執筆者】
相馬土地家屋調査士事務所
土地家屋調査士 相馬也卓